2020-21シーズンのラ・リーガで頂点に立ったのは、ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレティコ・マドリードだった。2連覇を狙ったレアル・マドリードに勝点2、バルセロナに勝点7の差をつけての優勝で、7シーズンぶり11回目となるリーグ制覇を成し遂げた。
最初の10試合で8勝2分無敗の快進撃を演じたチームは、早々にタイトルレースで頭一つ抜け出す。その後、思うように勝利できない時期とライバルの復調が重なり、最後の最後まで優勝争いに終止符を打てなかったが、最終節バジャドリード戦での白星で見事に栄冠をつかんだ。
得点ランク4位の21ゴールを挙げたFWルイス・スアレス、縦への推進力が光ったMFマルコス・ジョレンテ、今季も鉄壁だったGKヤン・オブラクなど個々の活躍も光ったが、サッカージャーナリストの小澤一郎氏はDAZNで配信中の『ラ・リーガ TALK ZONE』で新王者の強さをこう解説した。
「システムが可変で、サッカーの質が非常に上がった。なかでも攻撃、ボール保持の部分。ビルドアップの段階から丁寧にボールを握る、支配するんだと。今までのシメオネ監督はどちらかと言うと堅守速攻、カウンターサッカーでした。ボールは相手に持たせた方がいいというサッカーをやっていましたが、今シーズンは3バックでビルドアップする時にCBサヴィッチがしっかりグラウンダーの縦パスをつけたりしていました」
「それからピボーテにコケの1アンカーなんて発想は、シメオネ監督のサッカーからするとなかったと思うんですが、そこで守備のデメリットはあっても、そこに(コケを)置くと。前線にはスアレスがいるんですが、中盤もどんどん前掛かりに、特にマルコス・ジョレンテを中心に相手の背後をとりにいっていました。攻撃面の進化が優勝の要因かと思います」
同じくサッカージャーナリストの中山淳氏は「ポイントはバルサ、マドリーがもたついた序盤にスタートダッシュを成功させた。それと試行錯誤した末に、ようやく可変システムがフィットして攻撃的なスタイルになったこと。失点はリーグ最少ですし(従来の堅守も)ある程度維持できました。さらに、スアレスの加入。“全部が揃った“」ことを勝因に挙げた。
ラ・リーガ TALK ZONE
配信:DAZN
配信予定:5月24日、6月6、13、20日
出演:小澤一郎、中山淳、倉敷保雄(敬称略)
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