プレミアリーグ最高のライトバックはリヴァプールのトレント・アレクサンダー=アーノルドか、それともマンチェスター・ユナイテッドのアーロン・ワン=ビサカかという議論が白熱している昨今。しかし、その議論にあたり、忘れてはいけない右サイドバックがいる。2019-20シーズン、中断前のプレミアリーグにおいて3位と躍進するレスター・シティで躍動中のポルトガル代表DFリカルド・ペレイラだ。
ポルトガル代表のアンダー年代で常に招集され続けてきたように、リカルド・ペレイラは10代の頃から高い評価を受けてきた選手。ポルトのリザーブチームから、2013-14シーズンにトップチームデビューし、2015年には22歳にしてフル代表デビューも果たした。
ニースでの2年間の武者修行を経て、2017-18シーズンには復帰したポルトでレギュラーを獲得。2018年夏には、推定移籍金2000万ユーロでプレミアリーグへのステップアップを果たすと、初年度からリーグ戦35試合に出場して2ゴール7アシストをマークする活躍を見せた。飛ぶ鳥を落とす勢いで成長し続けてきたリカルド・ペレイラはこのシーズン、サイドバックながらクラブと所属選手が選ぶ年間最優秀選手賞をダブル受賞する快挙も達成したのだ。
「プレミアのクラブに加入した初年度というのは誰にとっても簡単ではない。でも、自分はしっかりと準備できていたと思うし、予想していたよりうまくいったね」
年間最優秀選手賞の受賞の際に冗談交じりにそう語ったリカルド・ペレイラだが、驚くべきことに2019-20シーズン、この男はさらにパフォーマンスを上げている。ここまでのリーグ戦28試合で3ゴール2アシストをマーク。タックル数では、リーグ2位のワン=ビサカ(99回)を大きく上回る119回で、ダントツ首位の数字を叩き出している。
とりわけ9月には第6節のトッテナム戦、第7節のニューカッスル・ユナイテッド戦で素晴らしい連続弾を挙げた。チームを指揮するブレンダン・ロジャーズ監督も、「推進力があり、ダイナミックでスピードもある。そして守備もできる」と、チームの躍進を支える仕事人を手放しで称賛する。
鉄壁の守備が売りのワン=ビサカも、驚異の攻撃性能を備えるアレクサンダー=アーノルドももちろん素晴らしい。だが、その間を取ったような抜群の攻守バランスを備えるリカルド・ペレイラも、既にプレミアリーグ屈指の右サイドバックと言えるだろう。
プレースタイル
本職は右サイドバックながら、過去に右ウイングを務めてきた経験があるように、攻撃センスも備えている。特徴的なのは攻撃参加の際にインナーラップを多用すること。左ウインガーの内から大胆に攻め上がり、ワンツーや自らドリブルで仕掛けるプレーは彼の代名詞にもなっている。左足もそつなく使えるため、右足フェイントから逆足でシュートに持ち込むことも可能。それでも、「まずは守備。それが僕の仕事だ。チャンスがあれば前線に出ていく」と本人が語っているように、決して守備を疎かにすることはない。粘り強いマーキングと鋭いタックルも必見だ。
動画:プレー&ゴール集
プロフィール・経歴
リカルド・ペレイラ/Ricardo Pereira
1993年10月6日生まれ 175cm・70kg 利き足:右
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2011-12 | ヴィトーリア・ギマランエス | 3試合・0得点 |
2012-13 | ヴィトーリア・ギマランエス | 27試合・0得点 |
2013-14 | ポルト | 14試合・2得点 |
2014-15 | ポルト | 5試合・0得点 |
2015-16 | ニース | 26試合・0得点 |
2016-17 | ニース | 24試合・2得点 |
2017-18 | ポルト | 27試合・2得点 |
2018-19 | レスター | 35試合・2得点 |
2019-20 | レスター | 28試合・3得点 |
2020-21 | レスター | 4試合・0得点 |
※成績は国内リーグ(2021年2月10日現在)
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