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海外のトップクラブがなぜ日本に来るのか?「Jリーグワールドチャレンジ」の裏側に迫る【FRONTIER OF SPORTS】

DAZN NEWS
海外のトップクラブがなぜ日本に来るのか?「Jリーグワールドチャレンジ」の裏側に迫る【FRONTIER OF SPORTS】(C)DAZN
【国内スポーツ・ニュース】スポーツ・チャンネル『DAZN(ダゾーン)』は、スポーツビジネスに特化した新コンテンツ『FRONTIER OF SPORTS(フロンティア・オブ・スポーツ)』のエピソード8が26日に配信がスタート。今回は『Jリーグワールドチャレンジ』の裏側に迫った。

槙野智章氏がスポーツビジネスの舞台裏に迫るDAZNのオリジナルプログラム『FRONTIER OF SPORTS』のエピソード8の配信が7月26日にスタートした。今回取り扱うテーマは「海外クラブ招致の裏側」。今夏もトッテナム・ホットスパーやニューカッスル・ユナイテッド、VfBシュトゥットガルトなどの来日が決定しており、海外のトップクラブが日本でプレシーズンツアーを行うことは、もはやめずらしいことではなくなってきている。こうした事例の背景には、どういった意図や事業的なメリットがあるのだろうか。

今年もボルシア・ドルトムントやブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン、レアル・ソシエダなど、様々なクラブがジャパンンツアーを行う。その中でも「明治安田Jリーグワールドチャレンジ2024」及び「Jリーグインターナショナルシリーズ2024」で招致されたのがトッテナム、ニューカッスル、シュトゥットガルトの3クラブ。このイベントはJリーグとNTTドコモがタッグを組んで主催している。

番組ではJリーグの中村健太郎氏、NTTドコモの鈴木彰訓氏をスタジオに招き、海外クラブ招致の舞台裏に迫る。まずは2つの組織のパートナーシップについて。サッカーの価値を高く評価し、一緒にビジネスを育てたいというNTTドコモと、インターネットやテクノロジーを活用したマーケティングの強化、それによるサッカーの価値向上を図っていたJリーグの思惑が一致し、2017年から協業がスタートしたという。

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この取り組みによって、NTTドコモが持つ顧客基盤やデータから、セグメントごとに最適な施策を打てるようになるなど、大きな変化があったJリーグ。ファン層の拡大といった結果が生まれている中で、両者の取り組みを加速させたのが2022年にJリーグが策定した成長戦略だった。

その軸はJリーグの60クラブがそれぞれの地域で輝くこと、トップ層がナショナルコンテンツとして輝くことの2つだ。中村氏は「クラブを応援することが、地域の皆さんの幸せに直結していると感じる。リーグやクラブが頑張ればもっともっと人気が出る」と語り、地域密着を重要視するJリーグの可能性を強調した。

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ナショナルコンテンツについてはAFCチャンピオンズリーグ決勝を戦った横浜F・マリノスや、J2から天皇杯王者としてACLに出場したヴァンフォーレ甲府の事例を挙げ、「国際大会に出たときは日本人全員が応援していた」と分析。こういった事例を国を代表するコンテンツと定義し、よりクラブが国を代表して世界と戦う姿を思い描いていると語った。

そうした成長戦略の具体的な取り組みの一つが、「Jリーグワールドチャレンジ」だ。2017年からスタートし、当時浦和レッズに所属していた槙野氏もドルトムントとの対戦を経験した。「選手たちのモチベーションは高く、ヨーロッパにアピールしたいという選手もいた。選手にとってポジティブな取り組みだった」と振り返る。

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「Jリーグワールドチャレンジ」の意図として中村氏が挙げたのはJリーグのプライド。「Jリーグのクラブがヨーロッパのトップクラブに伍して戦えることを示したい、というのがコアなところにある」。そのうえで、クラブが交流することによるビジネス面やマーケティング面での知見の吸収という効果もあるほか、さらなるファンの拡大にもつながる。鈴木氏は「海外クラブは好きだけどJリーグは観ていないという方を捕捉して、Jリーグの認知や集客につなげたいと思って実施している」とし、加えてアーティストのライブなど、来場のきっかけを増やすことでもサッカーのおもしろさに触れ、Jリーグの集客につなげていきたいと語った。

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一方で、来日する側のクラブはどう感じているのだろうか。2023年に来日したマンチェスター・シティを擁するシティフットボールグループの利重孝夫氏が登場。日本法人の代表を務めた利重氏はまず、「新しいファンの獲得につながる」とその意義を語る。さらに新シーズンのユニフォームのプロモーション、ブランド価値の向上、グッズ販売も含むマネタイズといった要素を挙げた。また、日本独自の特徴としてグッズの売上が見込めることも大きいという。観戦者数やテレビや配信の視聴者数といったデータと合わせて、魅力的な市場になっていると明かした。

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JリーグとNTTドコモ、海外のクラブ、そしてサポーターにとっても三方良しの状況が生まれているように見えるが、まだ課題があると中村氏は語る。それは金儲けではなく、Jリーグと足並みをそろえて協力できるクラブと、いかに早く契約を結ぶか。それができればより多くの仕掛けを準備できるのだが、現状ではクラブ側に契約を早めるメリットが薄いという。待てば待つほど、価格を釣り上げることができるからだ。そこで勝負するのではなく、「来日するメリットをもう1段、2段作り込んで、向こうから来たいと言ってもらえるようにしたい」と展望を語った。

JリーグとNTTドコモの協働において、もう一つ楽しみなのが国立競技場の運営だ。鈴木氏は「我々ドコモと、NTTグループの持つ最新テクノロジーを、国立競技場に活用して新しいスタジアムを作っていきたい」と意気込む。中村氏も「ビジネスを仕掛ける時に、コンテンツとスタジアムが一緒にできるというのは大きい」と応じ、「ナショナルスタジアムをコンテンツと連動させて魅力を高めたい」と語った。

60クラブが地域で輝くこと、トップクラブがナショナルコンテンツとして世界で輝くこと。Jリーグが目指すそうした世界の実現に向けて、NTTドコモとタッグで行われるのが「Jリーグワールドチャレンジ」だ。国立競技場の活用を含む、様々な施策の行方にも注目していきたい。

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