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世界的に新型コロナウイルスの感染が拡大し、イタリアでは生活必需品を除く全産業の生産停止され、その他スペイン、フランス、ドイツなど、各国でも外出が制限されるなど深刻な状況にある。そんな中、日本ではこの夏に予定されている東京五輪の開催の是非について取り沙汰されているが、各国から延期を要望する声も高まってきた。
適切な環境での感染対策に対する懸念、五輪をきっかけにした世界的な感染拡大のほか、現状ではアスリートが適切な環境での練習を行うことができず、さらに各国で異なるウイルス対策方針から、アスリート間の公平性を担保できないことも懸念にあがっている。また、すでに多くの五輪選考会を兼ねた大会を中止しており、このまま実施されたとしても、選手選考も困難な状況だ。
東京五輪に対する各国の声
19日
- IOC（国際オリンピック委員会）のトーマス・バッハ会長が予定変更の可能性をニューヨーク・タイムズのインタビューで言及
- アテネでの聖火の引き継ぎ式は無観客で行われ、ギリシャ国内での聖火リレーは途中で打ち切りに。
- 東京五輪を目指す韓国のフェンシング女子代表選手3名が陽性反応
20日
- ノルウェーのオリンピック委員会がIOCに延期を要請
- アメリカの陸上競技連盟と水泳連盟が、同国オリンピック委員会に延期を要請
- 英陸上競技連盟のニック・カワード会長が延期すべきと表明
21日
- スペインサッカー連盟（RFEF）のルイス・ルビアレス会長が延期を要請
- フランス水泳連盟が、IOCに延期を要請する声明を発表
- ブラジルのオリンピック委員会も、IOCへ延期を要請
- スロベニアのオリンピック委員会会長も、7月の開催に否定的な発言
- アメリカのトランプ大統領が「難しい判断だ。すべて日本次第だ。安倍首相が近く判断する」と見通しを示す
- 23日以降にIOCが理事会を開くと、各メディアが報道
22日
- IOCのバッハ会長が「延期は簡単ではない」と決断の難しさをドイツのラジオ局にコメント
23日
- 豪五輪委員会も事実上の選手団派遣拒否「2021年の開催に備えるべき」 と声明を発表
- カナダ五輪委員会が今年開催なら東京五輪への選手団派遣を拒否 する方針を打ち出す
- 元サッカー女子日本代表の川澄奈穂美が聖火ランナーを辞退
- IOCのディック・パウンド氏が「延期されることが決定した」と、東京五輪の1年延期をUSAトゥデイに答える
24日
- 安倍首相とバッハ会長が電話で会談。東京五輪の延期を発表した
すでに、この夏に開催予定だったサッカーの欧州選手権（EURO2020）や南米選手権（コパ・アメリカ）など、大規模な国際スポーツイベントの一年延期が決定しており、東京五輪の開催に影響が出るものと見られていた。またアメリカを始め、すでに世界各国のメディアから開催に関して批判の声が多数あがっており、ついに24日に東京オリンピック・パラリンピックの延期が発表された。
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