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【プレビュー】“夢のマッチアップ”が実現した歴代最高のスーパーボウル! ブレイディ対マホームズの新旧スーパースターQB対決に注目 | NFL

松野敏史
【プレビュー】“夢のマッチアップ”が実現した歴代最高のスーパーボウル! ブレイディ対マホームズの新旧スーパースターQB対決に注目 | NFL(C)Getty Images
【NFL プレビュー】55回目を迎えるスーパーボウル。頂上決戦に駒を進めたのは、2連覇を狙う王者カンザスシティ・チーフスと、18年ぶり2度目の王座を目指すタンパベイ・バッカニアーズとなった。
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アメリカンフットボールの米プロリーグ、NFLの王者を決めるスーパーボウルが、2月7日、フロリダ州タンパのレイモンド・ジェームズ・スタジアムで開催される。

今年で55回目を迎える頂上決戦に駒を進めたのは、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)を勝ち上がり、2連覇を狙う王者カンザスシティ・チーフスと、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)を制し、18年ぶり2度目の王座を目指すタンパベイ・バッカニアーズ。バッカニアーズにとっては本拠地でのスーパーボウルであり、毎年持ち回りで開催されるこの大一番にホームチームが出場するのは史上初だ。

視聴者数が米国内で毎年1億人近くに達し、130以上の国と地域で放送されるスーパーボウルは、アメフトという競技の枠を超えて注目を集める世界最大級のスポーツイベントで、過去に数々のドラマを生み、伝説を残してきた。そのなかでも、今回のチーフスとバッカニアーズの顔合わせは、“夢のマッチアップ”が実現した歴代最高の一戦との呼び声が高い。

注目の新旧スーパースターQB対決

目が離せない最大の見どころは、新旧スーパースターQB対決だ。プロ4年目の25歳で、昨年のスーパーボウルでMVPに輝いたライジングスターが、チーフスのパトリック・マホームズ。対するバッカニアーズのトム・ブレイディは、すでに数多くの金字塔を打ち立て、「GOAT(Greatest Of All Time=歴代最高)」の異名を取る43歳の生けるレジェンドだ。18歳という年齢差がありながら、ともにNFLの最高峰に位置する2人の超エリートQBが、スーパーボウルという至高の舞台で雌雄を決する。ファンならずとも期待に胸が躍る夢の対決だ。

2年目の2018年シーズンにエースQBに昇格したマホームズはいきなりリーグMVPを獲得し、昨季はチーフスを50年ぶりのスーパーボウル優勝に導き、自身はMVPを受賞と、猛烈な勢いでNFLを席巻しつづけている。強肩でパスのコントロールは正確無比、機動力が高く、常に冷静沈着。決められたプレーが崩れて困難に陥っても、即興で動いて状況を打開する個人能力が傑出している。

今季開幕前には北米スポーツ史上最高額となる10年総額5億300万ドルという延長契約を結び、名実ともにNFLのナンバー1プレーヤーの座に上り詰めたマホームズは、ブレイディとバッカニアーズを下してスーパーボウル連覇を果たせば、そのブレイディがニューイングランド・ペイトリオッツ時代に成し遂げた04〜05年以来、史上9チーム目となる快挙を達成と、またひとつ大きな勲章を手に入れる。

昨季まで20年間所属したペイトリオッツに黄金時代を築いたブレイディは、自身の最多記録を更新する10回目のスーパーボウル出場で、同じく自らの記録を塗り替える7回目の優勝を狙う。43歳で優勝すれば、2年前に自身が打ち立てた41歳を上回るQB最年長優勝記録と、前人未到の領域を突き進む唯一無二の存在だ。

FAで今季バッカニアーズに移籍したブレイディが、過去12年間プレーオフにすら出場できず、うち9年間は負け越しと低迷していたチームを、1年でスーパーボウルに導いたそれ自体がすでに快挙だ。しかも、11勝5敗の地区2位でプレーオフに進み、スーパーワイルドカードから3連勝で勝ち上がった大舞台は、ホームスタジアムでのスーパーボウル。

NFLのフランチャイズが開催を立候補し、オーナー投票によってその年の会場が決まるスーパーボウルで、過去に開催地のホームチームが出場したことは一度もなかった。ブレイディはそのジンクスをも打ち破り、またひとつ金字塔を打ち立てた。

チーフス優位が大勢を占める

専門家の予想やブックメーカーのオッズはチーフス優位が大勢を占める。マホームズを筆頭に超一流のタレントを揃え、圧倒的な破壊力を誇るチーフスのオフェンスを止めるのはほとんど不可能だ。WR(ワイドレシーバー)のタイリーク・ヒルは小柄ながら五輪スプリンター並みのスピードで敵ディフェンスを切り裂き、ダッチダウン(TD)を奪う。

このヒルにマークが集中すれば、パワーとスピードを兼ね備え、TE(タイトエンド)の年間パス獲得ヤード記録を塗り替えたトラヴィス・ケルシーの出番だ。ともにマホームズとの息もぴったりで、以心伝心のホットラインを築いている。バッカニアーズとはレギュラーシーズンの第12週にも対戦し、その時はヒルが13回の捕球で269ヤード獲得、3TDと大爆発し、27対24というスコア以上の快勝を収めた。

一方、ブレイディを助けるバッカニアーズのレシーバー陣も優秀だ。WRのマイク・エヴァンスとクリス・ゴドウィンはともにサイズとスピードを併せ持ち、球際の競り合いにも強い。ペイトリオッツ時代の盟友、TEロブ・グロンコウスキの存在はとくに大一番で頼りになるだろう。シーズン途中で加入したWRアントニオ・ブラウンも、かつての爆発力は失ったとはいえ、違いを作り出せる希少なタレントだ。

勝負を分けるポイントは?

勝負を分ける最大のポイントは、チーフスの爆発的な攻撃力をバッカニアーズがどこまで抑えてロースコアの接戦に持ち込めるか。そのためには、DE(ディフェンスエンド)のジェイソン・ピエール=ポール、OLB(アウトサイド・ラインバッカー)のシャキール・バレットを軸とするパスラッシュでマホームズにプレッシャーを掛けつづけ、本来のタイミングでプレーさせないことがカギだ。

チーフスは、マホームズの背後を守るLT(レフト・タックル)のエリック・フィッシャーがケガで欠場を余儀なくされただけに、付け入る隙はあるだろう。併せて、バッカニアーズは自分たちの攻撃時にボールをコントロールして時間を使い、チーフスの攻撃機会を制限することも重要で、その意味でもブレイディが命運を握る。

下馬評では劣勢のバッカニアーズにとって心強いファクターが、ホームアドバンテージだ。新型コロナウイルスの感染拡大予防で観客数は2万5000人とキャパシティーの3分の1程度に抑えられることになったが、練習場を含め普段と変わらない環境で準備できるのは、ほとんどの選手がスーパーボウル初出場と経験の浅いバッカニアーズにとって大きな利点だろう。

43歳の「GOAT」か、25歳の「ネクストGOAT」か。時代のせめぎ合いという点からも、第55回スーパーボウルはNFL史に重要な1ページを刻む、特別なゲームになるのは間違いない。

文・松野敏史(まつの・としふみ)

「ワールドサッカーダイジェスト」と「サッカーダイジェストWEB」で副編集長を務める。2020年4月にフリーランスのライター、編集者、翻訳者として独立。プレミアリーグを中心としたヨーロッパのサッカーに精通し、NFL、NBA、MLBなどアメリカのプロスポーツへの理解も深い。スポーツに限らず物事を多角的に捉え、本質を掘り下げることに興味と関心がある。

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