日本時間2月12日、スーパーボウル58が行われる。カンザスシティ・チーフスは5年間で3度目の栄冠を狙い、サンフランシスコ49ersは29年ぶり6度目のタイトルを目指す。
今回の組み合わせはスーパーボウル54の再戦となる。前回対戦ではパトリック・マホームズ率いるチーフスが第4クォーターの逆転劇で勝利を収めたが、その後両チームの陣容は大きく変貌した。2020年からはわずか9人が残るのみだ。
そこで気になるのは、今回の対戦で最も影響力のある選手たちだ。スーパーボウルの行方に大きく関わりそうな10人の選手を見てみることにしよう。
1.パトリック・マホームズ
パトリック・マホームズはNFLで最も秀でた選手というだけでなく、世界のスポーツスターの中でも著名な人物になりつつある。
今シーズンは過去最高級ではなかったものの、重要な局面でその力を発揮し続けた。チーフスのオフェンスはプレーオフに差し掛かるころには結束を強め、5年で4度目のスーパーボウルへの進出を果たした。マホームズがラスベガスで重要な役割を担うことは間違いなく、49ersもマホームズがポケットの中外でいかに危険であるか、認識している。
2.ブロック・パーディ
マホームズの反対側でプレーするブロック・パーディにもスポットライトが当たっている。マホームズとはまったく異なるストーリーを持つパーディは、初めてのスーパーボウルに臨むことになる。2年目のクォーターバックではありながら、単なるゲームマネージャーであり、優れたサポートありきの成績だと批判されてきた。一方、パーディを支持するファンはリーグトップのスタッツとプレッシャー下での冷静さを強調する。今年のプレーオフでは2度の最終クォーターでの逆転勝利に貢献している。
元「ミスター・イレレバント」(ドラフト最下位指名選手)のパーディは疑念の声を封じ、歴史に名を残すチャンスを手にしている。大舞台でプレッシャーをどうはねのけるか、注目だ。
3.クリスチャン・マキャフリー
クオーターバックの話を離れて、49ersのランニングバックであるクリスチャン・マキャフリーがこの試合を決定づける可能性が高い。
今シーズン、彼はNFLラッシングタイトルを手中に収めた。2000ヤードを超える獲得ヤードと21タッチダウンを達成し、毎週対戦相手を苦しめた。ファンの中には迷信を信じるものもいるだろう。最後にスーパーボウルで勝利した49ersのチームには、父エド・マキャフリーがワイドレシーバーとして在籍しており、現ヘッドコーチ、カイル・シャナハンの父マイク・シャナハンがオフェンシブコーディネーターを務めていたのだ。
4.クリス・ジョーンズ
チーフスディフェンスの中心を担うディフェンシブタックルのクリス・ジョーンズは、今シーズン、スティーブ・スパグヌオロの見事な戦略により、ディフェンスラインで混乱を生み出している。
ブロック・パーディにプレッシャーをかけるあらゆる機会を伺う。シーズン終了後フリーエージェントになると見込まれており、最大のステージで大活躍を目指す。
5.トラヴィス・ケルシー
シーズン序盤は目立った活躍を見せられなかったが、ビルズ戦とレイブンズ戦ではチーフスのタイトエンドとして輝きを見せ、チームの勝利に大きく貢献した。
ケルシーは長年に渡ってマホームズのお気に入りのターゲットだ。フレッド・ワーナー、ドレ・グリーンローを筆頭とする49ersのタフなラインバッカー陣に挑戦を挑む姿は興奮を誘うだろう。
6.ディーボ・サミュエル
5年目のディーボ・サミュエルは、カイル・シャナハンのオフェンスに理想的なワイドレシーバーかもしれない。
スピード、確実なレシーブ、アジリティなど、ワイドレシーバーとして求められる全てのスキルを兼ね備える。さらにタックル突破能力、キャッチ後のヤード獲得力、そしてランゲームにおいても脅威となる多用性も持ち合わせている。
チーフスは大きなジレンマに直面することになる。ディーボに手を焼く一方で、49ersの他の危険なスキルを持つプレーヤーたちにスペースを与えてしまうわけにはいかない。
7.ニック・ボーサ
ディフェンシブコーディネーターのスティーブ・ウィルクスにとって、日曜夜(※現地時刻)の課題の最上位には「マホームズを捕らえること」が掲げられているに違いない。ナイナーズは、ポケットを脱出され、即興のビッグプレーを許さないために、チーフスのクォーターバックを終始圧倒する必要がある。
ニック・ボーサがそのカギとなるだろう。サック総数は今期減少したが、QBプレッシャーは増加している。プレーオフではライオンズ戦で2サックを記録しており、ナイナーズにとってよい兆しとなった。また、オールプロのガード、ジョー・トゥーニーが怪我で出場を逸すことになれば、益々チャンスが広がる。
8.ラジャリアス・スニード
コーナーバックのラジャリアス・スニードもラスベガスでせわしない夜を過ごすだろう。49ersの武器であるマキャフリー、サミュエル、アイユーク、キトルのカルテットからの攻撃を防ぐことが求められるからだ。だが、スニードはポストシーズンで活躍を見せ、大きな挑戦に応えられる実力を示した。
AFCチャンピオンシップゲームではゼイ・フラワーズからフォースドファンブルを記録。チーフスがラスベガス進出を決めた大きなプレイだった。カンザスシティのファンは、今春フリーエージェントとなるかもしれないスニードのさらなる活躍を期待している。
9.アイザイア・パチェコ
49ersはポストシーズンで心臓部の守りの脆弱性を露呈し、グリーンベイとデトロイト両チームに地上戦での成功を許した。
パチェコのひたむきなランスタイルがチーフスのオフェンスの指針を作り、ブックメーカーの予想通り接戦となれば、そのパフォーマンスが決定的な違いを生むかもしれない。
10.ジョージ・キトル
この試合には過去5年で最も優れた2人のタイトエンドが登場するのだが、優れたシーズンを過ごしたジョージ・キトルの活躍は、49ers攻撃陣に光り輝く他の選手の陰に隠れがちだった。
キトルはキャリアハイの平均15.7ヤードを記録し、プレーオフではパーディの信頼性の高い安全なパス先として華々しい活躍を見せた。マンツーマンカバレッジに対するプレーを得意としており、スーパーボウルではそのようなシーンを見る機会が多いだろう。
スーパーボウル58 試合日程、開始時刻
試合日時: 2月12日 日曜日
キックオフ: 日本時間午前8時30分
スーパーボウル58 開催地
会場:アレジアント・スタジアム(米国・ネバダ州ラスベガス)
スーパーボウル58 視聴方法
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