予選通過は32位タイまで、最終ラウンドは16位タイまでの新方式
ヨーロピアンツアーは先週に続いて今週もキプロスで開催される。先週のキプロスオープンはツアーの48年の歴史の中で50カ国目の節目の大会だったが、今週のキプロスクラシック(11月5日~11月8日、キプロス/アフロディーテヒルズリゾート)はツアーで初めての試合形式が採用される。
どんな試合形式かというと、出場する105名の選手たちは通常の試合と同様、予選ラウンド2日間で36ホールストロークプレーを行うが、予選を通過できるのは32位タイまでというかなり厳しい基準になっている。
そしてユニークなのは、この時点で予選ラウンドのスコアはリセットされ、第3ラウンドで18ホールストロークプレーを行い、16位タイまでの選手が最終ラウンドに進出。このスコアもまたもやリセットされ、最終ラウンドで18ホールストロークプレーを行い、優勝を決めるというのだ。
誰も経験したことがないフォーマットなので、どんな試合展開になるのか想像がつかない。イメージとしては、陸上競技や水泳などで予選、準決勝、決勝と行うような感じに近いかもしれない。番狂わせが起きやすいのか。それとも実力者が上位に来るのか。そうは言っても、今大会は世界ランキング100位以内の選手が5人しか出場していないので、絶対的な実力者は存在しない。
ただ、先週のキプロスオープンで上位に入った選手が今週も活躍する可能性は十分にある。なぜならば、試合のフォーマットは変わるが試合会場は先週と同じだからだ。アフロディーテヒルズリゾートはキプロスで最初にできたゴルフ複合施設で、2002年開場。地中海を望む高台に広がっており、眼下には絶景が見渡せる。断崖絶壁を越えていくパー3などもあり、選手にプレッシャーを与える。18ホール、6956ヤード、パー71で、パー3が5ホール、パー4が9ホール、パー5が4ホールという独特なレイアウトになっている。
このコースで先週は72ホールストロークプレーのキプロスオープンが開催され、優勝スコアは4日間通算20アンダー。カラム・シンクィン(イングランド)とカル・サモーア(フィンランド)の2人がトップで並び、シンクィンがプレーオフ1ホール目でバーディを奪ってツアー初優勝を挙げた。
ちなみに先週の予選カットラインは通算3アンダー62位タイで、69人の選手が決勝ラウンドに進出したが、これを今週のフォーマットに当てはめると、通算6アンダー24位タイまでの39人しか3日目に進出できないということになる。
先週は通算9アンダー34位タイの川村昌弘の奮起に期待
日本人選手は川村昌弘が先週に続いて出場する。先週のキプロスオープンでは初日2アンダー44位タイ、2日目4アンダーの通算6アンダー24位タイと、今週のフォーマットでも予選通過圏内で決勝ラウンドに進出したが、3日目に2オーバー73とスコアを落とした。それでも最終日は5アンダー66をマークし、通算9アンダー34位タイでフィニッシュしている。
ゴルフで「たら・れば」を言い出したらキリがないが、3日目のスコアさえ立て直すことができれば、今週のフォーマットでも上位に入る可能性は十分にありそうだ。
川村は現在、ヨーロピアンツアーのポイントランキング「レース・トゥ・ドバイ」で68位。この順位を60位以内に押し上げれば、12月第2週の最終戦DPワールドツアー選手権ドバイに出場することができる。今週のキプロスショーダウンも含め、最終戦まで残り4試合。ここからラストスパートをかけてドバイ行きを決めてほしいところだ。
今大会のスタート時間は、初日の11月5日(木)が現地時間7時25分(日本時間14時25分)、2日目の11月6日(金)が現地時間10時35分(日本時間17時35分)となっている。
文・保井友秀
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーランスとして活動を始める。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで連載記事を執筆している。
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日時 | 大会 |
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11月05日18:30 | キプロスクラシック ラウンド1 |
11月06日18:30 | キプロスクラシック ラウンド2 |
11月07日19:00 | キプロスクラシック ラウンド3 |
11月08日18:30 | キプロスクラシック ラウンド4 |
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