65人の精鋭が2020年の年間王者を目指して激突
2020年のヨーロピアンツアーは新型コロナウイルス感染拡大の影響により大幅なスケジュール変更を余儀なくされたが、38試合目となるDPワールドツアー選手権(12月10日~12月13日、アラブ首長国連邦/ジュメイラ・ゴルフ・エステーツ)で今季最終戦を迎える。
今大会に出場できるのは「レース・トゥ・ドバイ」のポイントランキング60位までの選手と、11月16日時点の世界ランキング75位までの選手。その中から65人の選手がエントリーした。賞金総額800万ドル(約8億3200万円)のビッグトーナメントである。
前週のドバイ世界選手権はジュメイラ・ゴルフ・エステーツのファイヤーコースで開催されたが、今週のDPワールドツアー選手権は隣接するアースコースで開催される。グレッグ・ノーマン設計の18ホール、7675ヤード、パー72は世界的な評価も高い。
2009年に「レース・トゥ・ドバイ」のポイントランキング制度が導入されてから、今大会はツアー最終戦として開催されてきた。初代優勝者は今年も年間王者の地位を狙える位置につけているリー・ウエストウッド(イングランド)。その後もロリー・マキロイ(北アイルランド)、ヘンリク・ステンソン(スウェーデン)といった世界トップクラスの選手たちが栄冠を手にしてきた。
ただ、この試合に優勝すれば年間王者になれるというわけではない。これまで37試合で積み上げてきたポイントに最終戦のポイントが加算されて年間王者が決まる。今大会の直近5年の優勝者は、2019年がジョン・ラーム(スペイン)、2018年がダニー・ウィレット(イングランド)、2017年がジョン・ラーム、2016年がマシュー・フィッツパトリック(イングランド)、2015年がロリー・マキロイ。
一方、年間王者に輝いたのは、2019年がジョン・ラーム、2018年がフランチェスコ・モリナリ(イタリア)、2017年がトミー・フリートウッド(イングランド)、2016年がヘンリク・ステンソン、2015年がロリー・マキロイ。優勝者と年間王者が一致しているのは2015年と2019年のみだ。
現時点で年間王者に最も近いのは、ポイントランキング1位のパトリック・リード(米国)。
これに続くのは2位のトミー・フリートウッド、3位のコリン・モリカワ(米国)、4位のリー・ウエストウッド。この4人が勝利を挙げれば、他の選手の成績に関係なく年間王者が確定する。一方、5位のクリスティアン・ベゾイデンハウト(南アフリカ)は今大会で優勝しても、パトリック・リードが単独2位に入れば、リードが年間王者になる。
ただ、米国人選手がヨーロピアンツアーの年間王者になったことは過去に一度もない。今年はパトリック・リードかコリン・モリカワがその壁を打ち破ることができるかどうかも注目のポイントになる。
川村昌弘はポイントランキング38位で最終戦に挑む
日本人選手は川村昌弘が出場する。今季は22試合に出場し、3度のトップ10フィニッシュ。「レース・トゥ・ドバイ」のポイントランキング38位で出場権を勝ち取った。日本人選手が今大会に出場するのは2018年の谷原秀人以来となる。
川村は9月のアンダルシア・バルデラママスターズで今季初のトップ10フィニッシュ(8位タイ)を果たすと、翌週のポルトガルマスターズでは3日目終了時点で首位と1打差の2位タイにつけ、優勝争いに加わった。惜しくも5位に終わったものの、11月のキプロスクラシックでも再び優勝争い。2位に入る活躍を見せた。
3月中旬にツアーが中断し、そこから4カ月近いブランクがあったものの、ツアー再開後に調子を上げて最終戦の出場権を勝ち取っただけに、のびのびとプレーして世界のトッププロたちに存在を知らしめてほしい。初日のスタート時間は12月10日(木)の現地時間9時50分(日本時間14時50分)。2日目以降のスタート時間は前日の成績によって決まる。
文・保井友秀
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーランスとして活動を始める。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで連載記事を執筆している。
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日時 | 大会 |
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12月10日16:00 | DPワールドツアー選手権 ラウンド1 |
12月11日16:00 | DPワールドツアー選手権 ラウンド2 |
12月12日16:00 | DPワールドツアー選手権 ラウンド3 |
12月13日15:30 | DPワールドツアー選手権 ラウンド4 |
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