トルコの南に位置する地中海の島国で新規大会が開催
ヨーロピアンツアーは今週、新規大会のキプロスオープン（10月29日～11月1日、キプロス／アフロディーテヒルズリゾート）が開催される。ツアーの48年の歴史の中で、キプロスで試合が行われるのは今回が初めて。50カ国目の節目の大会となる。
キプロスはトルコの南に位置する地中海に浮かぶ島国で、人口約119万人、国土面積は四国の約半分の9251平方メートル。国内にゴルフ場は6コースしかなく、試合会場となるアフロディーテヒルズリゾートはキプロスで最初にできたゴルフ複合施設で、2002年に開場した。
地中海を望む高台に広がっており、眼下には絶景が見渡せる。断崖絶壁を越えていくパー3などもあり、選手にプレッシャーを与える。18ホール、6956ヤード、パー71で、パー3が5ホール、パー4が9ホール、パー5が4ホールという独特なレイアウトになっている。
このコースで選手たちは2週連続の戦いとなる。キプロスオープンの翌週にはキプロスショウダウン（11月5日～11月8日、キプロス／アフロディーテヒルズリゾート）という新規大会が控えている。8月のウェールズ2連戦も同一コースでの開催だったが、今年は新型コロナウイルス対策のため選手の移動を極力少なくする施策が取られている。
キプロスオープンは通常の72ホールストロークプレーで開催されるが、キプロスショウダウンはヨーロピアンツアーで初めて採用される独自のフォーマットで行われる。105名の選手が出場し、予選ラウンド2日間で32位タイまでの選手が第3ラウンドに進出。そして予選ラウンドのスコアはリセットされ、第3ラウンドの16位タイまでの選手が最終ラウンドに進出。このスコアもまたもやリセットされ、最終ラウンドで優勝を決める。
ただ、試合のフォーマットは異なるが試合会場は同じなので、できるだけ早くコースに慣れ、攻略法をつかんだ選手がキプロス2連戦で上位に進出することになるだろう。
2試合とも賞金総額100万ユーロ（1億2200万円）とツアーの中では小規模の大会で、しかもキプロスショウダウンの翌週は米国ジョージア州でメジャートーナメントのマスターズが開催されるので、有力選手はほとんどエントリーしていない。出場選手の中で世界ランキング最上位は69位のアンディ・サリバン（イングランド）。8月のイングリッシュチャンピオンシップでツアー通算4勝目を挙げた選手だ。
これに続くのが世界ランキング86位のトーマス・デトリー（ベルギー）、92位のサム・ホースフィールド（イングランド）、94位のサミ・バリマキ（フィンランド）と、世界ランキング100位以内の選手は4人しかいない。出場する105人全員に優勝のチャンスがありそうだ。
川村昌弘がキプロス2連戦に参戦
日本人選手は川村昌弘が出場する。前週のイタリアン・オープンをスキップし、体調を万全に整えてキプロスでの新規大会2連戦に挑む。
川村は現在、ヨーロピアンツアーのポイントランキング「レース・トゥ・ドバイ」で64位につけている。この順位を60位以内に押し上げれば、12月第2週の最終戦DPワールドツアー選手権ドバイに出場することができる。
ヨーロピアンツアーのスケジュールはこのところ目まぐるしく変わっており、11月最終週のアルフレッドダンヒル選手権の翌週に南アフリカオープンがラインナップされた。これにより、11月下旬から12月上旬にかけて南アフリカで3連戦が行われた後、ドバイでの最終戦というスケジュールになった。川村にはぜひともドバイ行きのチケットを手にしてほしい。
今大会のスタート時間は、初日の10月29日（木）が現地時間7時15分（日本時間14時15分）、2日目の10月30日（金）が現地時間10時20分（日本時間17時20分）となっている。
文・保井友秀
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーランスとして活動を始める。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで連載記事を執筆している。
直近のゴルフ配信予定 | DAZN番組表
| 日時 | 大会 |
|---|---|
| 10月30日18:30 | キプロスオープン ラウンド2 |
| 10月31日19:00 | キプロスオープン ラウンド3 |
| 11月01日18:30 | キプロスオープン ラウンド4 |
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