JLPGAツアー第24戦の「CAT Ladies2022」は21日に最終ラウンドを行い、20歳の岩井千怜が「70」（パー72）で回り通算13アンダーで逃げ切り。史上3人目になる初優勝からの2週連続優勝を達成した。
前週「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」で涙の初優勝を達成してから1週間。双子の妹は、ツアーを牽引する先輩プロの猛追を交わし、1990年の西田智慧子（当時24歳）、2005年の表純子（31歳）に続く3人目の快挙を最年少で達成した。
予選ラウンドは「67」、「66」と抜群の安定感を見せた。黄金世代の勝みなみ、原英莉花が追った最終ラウンドは、賞金ランキングトップを走る21歳の山下美夢有が最大の敵になった。最終組の4組前から出た山下は、後半14番までに8つ伸ばす猛チャージで首位に並んだ。
通算12アンダーでクラブハウスリーダーになった山下に対し、岩井は初バーディを奪った3番（パー3）以降、伸ばしあぐねた。パーオンしながらチャンスを決めきれない。しかしプレーオフかと思われた重苦しい空気を一変させるクラッチパットが最終盤で生まれた。
首位タイで迎えた17番（パー3）、上り6mのスライスラインをジャストタッチで沈めてこの日2つ目のバーディに何度も拳を握った。最終18（パー5）では第3打がグリーンの傾斜に当たり、下り傾斜を転がり落ちる不運に見舞われ1.5mのパーパットを残した。緊張の面持ちで放ったウィニングパットを沈めると右腕を突き上げ、喜びを表現した。
表彰式では、前夜ともに食事をした祖母を含めた親族への感謝の言葉を並べた。「母の家族、おばあちゃんと母のお兄ちゃんときのう一緒に夜ご飯を食べた。久しぶりに会えて、この2人のために優勝をプレゼントしたいと思った。生で優勝するところを見せられて良かった」。孫が最高の笑顔を見せた。
2位の山下に続き、通算10アンダーの3位には勝みなみ、19歳の竹田麗央が続いた。
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