JLPGAツアー第27戦で国内メジャーの今季2戦目「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」は11日(日)に京都府城陽市の城陽カントリー倶楽部(6555yd/パー72)で最終ラウンドを実施。4打差の4位から出た19歳の川崎春花が「64」でプレーし、通算16アンダーで大会史上最年少優勝を果たした。
レギュラーツアーは今季11戦目の出場で最高位が29位タイ。プロテストは昨年11月に合格したばかり。プロでの実績と言えば、8月末の下部ステップアップツアー「山陰ご縁むす美レディース」で初優勝を果たしたくらい。世間的には全くの無名と言える存在だ。ツアー最高峰の舞台で光輝いたのは、そんな初々しい19歳だった。
賞金ランキングトップで首位の山下美夢有らが入った最終組の一組前に入った。歴史的逆転劇へ、チャージを開始したのは前半8番のスーパーショットだった。フェアウェイからの2打目は、カップ手前に着弾して転がりカップインした。イーグルを奪い、一気に勢いに乗った。
「前半はバーディチャンスを連続して外していたから苦しかった。まさか(8番は)入ると思っていなかったので、びっくりしました」。地元・京都で城陽カントリー倶楽部は昨年プロテストに合格した思い出の会場。ファンが後押しする熟知したコースで、後半は圧巻のバーディラッシュを見せた。
12番(パー5)でラフからの3打目をピンに絡めてバーディを奪うと、ランをうまく使いながらチャンスにつけるショット力を続けて披露した。高難度の15番ではショートサイドに絡めて4連続バーディ。「プロテストを合格した思い出のあるコース。ラフからでもピンについてくれたり、前半入らなかったパターが後半は入ってくれた」と停滞する山下を逆転し、首位へと駆け上がった。
17番でもバーディを奪うと、18番は8mのバーディパットを残した。ストレートラインをしっかり打つと、観客の声援に押されるようにボールは中央からカップに吸い込まれる。2位の山下はプレー中だったが、3打差となり事実上勝負あり。「最後まで諦めずにプレーしたら8アンダーになっていました」と語るほど無心で圧巻のプレーを見せた19歳に万雷の拍手が送られた。
ついこの3月まで高校生だった川崎が演じた逆転劇は歴史に残り1勝となった。2014年の鈴木愛以来になる大会初出場初優勝。予選会を勝ち抜いての大会制覇は史上初、さらにルーキーイヤーでの選手権優勝も史上初の快挙だ。「今年は前半戦で結果が残せず苦しいときもありました。地元の京都でたくさんの応援をいただいて嬉しかったです」。謙虚でのほほんとした雰囲気が魅了のニューヒロインが誕生した。
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