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“待ち焦がれた”涙の抱擁 岩井姉妹が双子V達成| KKT杯バンテリンレディス | JLPGAツアー

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“待ち焦がれた”涙の抱擁 岩井姉妹が双子V達成| KKT杯バンテリンレディス | JLPGAツアーDAZN
【KKT杯バンテリンレディス】ツアー史上初になる双子優勝を達成した岩井姉妹。姉の明愛の初優勝を誰よりも喜んだ妹の千怜。涙を流し喜び合える瞬間が訪れた。
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JLPGAツアーの2023シーズン第7戦の「KKT杯バンテリンレディスオープン」は16日、熊本県菊陽町の熊本空港カントリークラブ(6523yard/パー72)で最終ラウンドを行い、岩井明愛が逆転でツアー初優勝を挙げた。昨季2勝をマークした妹の岩井千怜に続き、男女ツアー通じて初の双子優勝を達成した。

想いが込み上げてきた。最終18番(パー5)、グリーン右サイドから3打目のアプローチをうまく寄せた。V争いを繰り広げた申ジエ(韓国)のバーディパットは、わずかにカップをそれる。事実上、優勝が確定。バーディー締めこそ逃したが、丁寧にウィニングパットとなるパーパットを沈め、ガッツポーズをした。

キャディと抱擁する目はすでに赤かった。同組選手と健闘を称え合う。そして誰よりも喜んでいる千怜が駆け寄った。千怜の目も真っ赤。「良かった…」。数秒の抱擁だった。言葉は多くない。ただそれは、2人が待ち焦がれた極上の瞬間だった。

先に全国的に名前が知られたのは姉の明愛だった。2020年の「日本女子オープン」、ダイナミックなスイングを武器に14位でローアマチュアに輝いた。千怜は40位。双子の有望株。2人の注目度は一気に増した。着実に成長を遂げ、2021年のプロテストにそろって合格した。

しかし、双子とはいえ姉妹の成長曲線は重ならない。プロになり先に結果を出すようになったのは千怜だった。21年の下部「カストロレディース」で優勝した。追いつくように翌週の下部ツアーを明愛が制した。ただレギュラーツアーに昇格した昨季、千怜は「NEC軽井沢72」で初優勝をマークすると史上3人目の初Vから2連勝を飾った。センセーショナルな活躍ぶりで、一躍ツアーをけん引する立場になった。

一方で明愛はタイトルには届かない。妹の活躍を刺激にしながら、歯を食いしばった。最終日は7番でパーパットがカップに蹴られ、そこから2連続ボギーと一度は失速した。しかし申に3打差をつけられて突入したサンデーバックナインで逆転。元世界1位にプレッシャーをかけ続ける我慢強い姿勢が身を結んだ。

男女の両ツアー通じて初の双子Vという快挙。「ジエさんと回れて、幸せな時間でした。今後2勝、3勝と勝てるように頑張りたいです」。ついに主役となった姉はさらなる飛躍を誓った。

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