「ワールドレディス杯サロンパスカップ」最終日、54度目の国内メジャー挑戦でまたも優勝に届かなかった上田桃子は、最終18番グリーン脇で同じ辻村明志コーチに師事する後輩・吉田優利の優勝を見届けた。歓喜の瞬間を迎えると13歳下の後輩に祝福のハグ。「おめでとう、よく頑張ったね」。優しく労いの言葉をかけたという。
国内メジャータイトルはツアー通算17勝をマークする実績十分のベテランも手が届いていない。今大会は第2ラウンドで首位の吉田に8打差までつけられたが、最大15.3mの強風が吹き荒れた第3ラウンドにイーブンパーと耐えのゴルフを展開。4打差の3位と優勝が見える位置で最終日に突入した。しかし降雨の中で最終日にスコアを伸ばせず、万事休す。流れを変えられそうな15番で6mのパットが決まりきらず、またも悲願達成はお預けとなった。
今大会のプロアマでは盟友である宮里藍さんと同組で回り刺激を受けていた。幾度となくメジャー優勝が見える位置で最終日を迎えている。昨季はメジャーへの渇望が強すぎたため、今季は気持ちの作り方やアプローチ法を変えてきた。プロ生活18年、あらゆる試行錯誤を繰り返しながら、挑戦を続けている。
試合後はインスタグラムに素直な思いを記した。「タフなセッティングと、悪天候が相まって本当に難しくて我慢強さの強いられる1週間でした」と振り返り「またメジャー優勝はできませんでした。。。」と報告。「色んな感情が今はあります。しっかり整理してまた明日から次のメジャーに向けて練習したいと思います!徹底的にやるしかない」と気持ちを改めると、吉田には「さすがです」「ゆっくり休んでまた来週ねー」「メジャーの勝ち方教えてもろたわ」と祝福のメッセージを送った。
再びタイトルこそ逃したが、今季出場8試合で6度目のトップ10と好調をキープする。メルセデスランキングは5位にいる。吉田は「本当にいつも桃子さんの背中を見て練習している。練習に向き合う姿勢も態度も、誰よりも素晴らしい」という。若手が台頭する女子プロゴルフ界で第一戦で戦い続ける姿に尊敬の念を抱くプロゴルファーは多い。「日本女子プロゴルフ選手権大会」で55度目の国内メジャー挑戦になる。惜敗を重ねた歴史に終止符を打つとき、どんな物語よりドラマチックなはずだ。
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