JLPGAツアーの2023シーズン第12戦「ブリヂストンレディスオープン」は21日、愛知県豊田市の中京ゴルフ倶楽部・石野コース(6573yard/パー71)で最終ラウンドを行なった。単独首位から出た年間女王の山下美夢有が6バーディ、ボギーなしの「66」で回り、通算18アンダーとし、2位に7打差の圧勝劇を演じた。
女王の”締め”に視線を注いだ18番グリーンの観客からため息が漏れた。スライスと読んだ1mのバーディーパットは、わずかにカップ淵をなめて外れた。後続とは7打差。圧巻のラスト18ホールを見せた21歳は、返しのパットを入れた。腕をつぎ上げたが、少しバツが悪そうに苦笑いした。
「最後はバーディーパットをカッコよく入れたかったんですが外してしまった。(次に)優勝するときは、カッコよく決められるように練習したいです」。
一人旅だった。第3ラウンドを終え歴代賞金女王の鈴木愛と岩井明愛に2打差の単独トップに立った。最終ラウンドは1番で4mのフックラインを読み切りバーディ発進。4番(パー3)では乾いた音のしたアイアンショットでピン根本を刺し、着実にスコアを伸ばした。折り返しの10番ではジャストタッチでパットを沈め、11番はロングパットをねじ込む2連続。後続の停滞もあり早々に独走状態に入ったが、最後まで集中力を切らさなかった。
昨季数々の記録を塗り替えた22歳は、「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」に続く今季2勝目、ツアー通算8勝目をマーク。今季予選落ちはなく、メルセデスポイントランキングと賞金ランクの2つでトップに浮上した。安定感は昨季と比較しても遜色はないが、母の日と重なった前週大会「RKB×三井松島レディス」はプレーオフの末に岩井千怜に敗れ、涙を流した。気持ちを切り替え1週間でリベンジを達成した。
今季は海外メジャーへの出場を希望しており、その間は国内ツアー不在になる。同コースは高校3年時に、ジュニアの国際大会にあたる2019年「トヨタジュニア」で岩井明愛や梶谷翼らと団体優勝を果たした。「プロとなってまた優勝できて嬉しい」。十分すぎるほどの貫禄と成長を示した。
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