JLPGAツアー2023シーズンの第21戦「楽天スーパーレディース」は30日、兵庫県加東市の東急グランドオークゴルフクラブ(6636yards/パー72)で最終ラウンドが行われ、2打差の2位から出た19歳の櫻井心那が6バーディー、ボギーなしの「66」でプレーし、通算21アンダーで今季2勝目をマークした。
蝉の鳴き声が響く。最高気温36度に達した猛暑、過酷な状況で72ホールを戦い抜いた19歳は、爽やかな笑顔を見せた。「暑くてめげそうになったこともあったけど、声援のお陰で気持ちを持って頑張ることができました」。19歳167日でのツアー通算2勝目は畑岡奈紗、宮里藍さん、笹生優花に次ぐ4番目の年少記録になった。
逆転を目指した最終日、首位から出たのは過去2度女王に輝いた鈴木愛。格上の大先輩を前に真っ向からバーディー合戦を挑んだ。「今週は練習ラウンドから伸ばし合いになると感じていた。先週のバーディー合戦は最後まで伸ばせなかった…。今週は最後までバーディーをたくさん取ることを目標にしていた」。
4日間の平均飛距離270.75ydのパワーを武器に前半に4つスコアを伸ばすと、折り返し直後にバーディーで単独首位に浮上した。しかし負けん気に火がついたのが13番(パー5)。鈴木が長いバーディーパットを沈めると、櫻井は1mのチャンスを外して再び首位タイに並ばれた。
自身への怒りを力に変え、フェアウェイから放った14番のセカンドショットはピン根元にドスンと落とした。スピンの効いたスーパーショットでピン1m弱に。再び抜け出すバーディーを決め、鈴木にプレッシャーをかけた。2打差で迎えた17番(パー3)で鈴木がバーディーチャンスを外し勝負あり。ウィニングパットを沈めた櫻井が笑顔で拳を握った。
昨季下部のステップアップツアーで最多記録になる5勝をマークし、今季からレギュラーツアーに乗り込んできた逸材だ。昨季は同期で同学年の川崎春花らがレギュラーツアーで活躍。7月1週目「資生堂レディース」に続く勝利で、追いかける立場から自身が世代をけん引する立場に成長した。「こんなに早く2勝目をできると思っていなかった。3勝、4勝とできるように頑張りたい」。驚くべきスピードで成長曲線を描く19歳が、真っ直ぐな目で誓った。
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