ネイマール・ジュニオール――。サッカーに興味がない人でも広く知られている、リオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドに並ぶほどのスーパースターだ。
10代の頃にサントスで南米年間最優秀選手賞を2度にわたって受賞したネイマールは、若くしてその才能を高く評価され、レアル・マドリードらとの激しい争奪戦の末、2013年にバルセロナと5年契約を締結した。
既にブラジル代表で主力として扱われていたネイマールは、欧州の地でもその才能を遺憾なく発揮する。初年度から公式戦41試合15ゴール15アシストを記録すると、翌シーズンからはリオネル・メッシ、ルイス・スアレスと強力3トップを形成。2014-15シーズンに3選手でスペイン史上最多の公式戦122ゴールをマークし、“MSN”という愛称で他チームから恐れられた。
2014-15シーズンにラ・リーガ、コパ・デル・レイ、チャンピオンズリーグ(CL)の3冠を達成したネイマール。翌年にはメッシ、C・ロナウドと並びバロンドールの最終候補3名に残るなど、世界屈指のスーパースターとしての地位を確立した。
そんな中、2017年の夏には公式戦186試合で105得点77アシストを記録したバルセロナを離れ、新たな挑戦の地としてフランスのパリ・サンジェルマン(PSG)を選択。その移籍金は、2億2200万ユーロというサッカー史上最高額となった。
PSGでは負傷にも苦しみ、素行面の問題もあってメディアを騒がせてきたが、それでもここまで公式戦80試合で69得点39アシストと、確実に結果を残しているあたりは流石だ。
また、ブラジル代表としてはこれまで102試合に出場して61ゴールをマーク。セレソンのレジェンドであるペレ(77得点)、ロナウド(62得点)に次ぐ歴代3位の得点記録を保持している。ブラジル代表が優勝した2019年のコパ・アメリカを負傷で欠場し、主要タイトルこそオーバーエイジで参加したリオ五輪の金メダルのみにとどまっているが、今後の活躍次第ではブラジル歴代最高選手の称号を得ることも可能だろう。
プレースタイル
驚異的な足下のテクニックを駆使したドリブルと決定力が最大の魅力。広い視野とパスセンスにも優れ、アシスト能力も長けている。バルセロナやPSGでは主に左ウイングとしてプレーし、ワイドな位置でボールを受けて中央に仕掛けていくプレーを得意としている。もちろん、主にブラジル代表で務めてきたセカンドトップとしても高いパフォーマンスを発揮できる。
アタッカーとしては線が細く、タックルにより倒される場面は多いものの、そのアジリティと技術でもって相手のファウルを誘うのはお手のもの。ブラジル人選手特有の遊びを入れたプレーや相手を苛立たせる“マリーシア”的な振る舞いは時に批判を浴びることがある一方、現代サッカー界における稀有な存在であることは確かだ。
動画:プレー&ゴール集
エピソード
ヤジを飛ばした観客に手を出してしまうなど不誠実な大人に厳しいネイマールだが、子供には優しいことで知られている。2018年に行われたリーグ・アンのレンヌ戦では、自身が交代する際にスタンドから少年が乱入。涙を流しながらネイマールに抱きついてきた少年を優しく抱きしめ、その後にユニフォームをプレゼントした。
この振る舞いについて、ネイマールは「アウェーで受けた愛情は幸せだよ。子供からのものはより自然であり、とてもピュアな感情だ。だから、僕はいつでも受け取った愛情を返すためにはなんでもやるよ」と話している。なお、自身は2011年に男の子の父親となっているが、母親とは結婚に至らず。それでも、息子を可愛がっている様子を幾度もSNSなどにアップしている。
プロフィール・経歴
ネイマール/Neymar
1992年2月5日生まれ 181cm
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2009 | サントス | 32試合・10得点 |
2010 | サントス | 31試合・17得点 |
2011 | サントス | 21試合・13得点 |
2012 | サントス | 17試合・14得点 |
2013-14 | バルセロナ | 26試合・9得点 |
2014-15 | バルセロナ | 33試合・22得点 |
2015-16 | バルセロナ | 34試合・24得点 |
2016-17 | バルセロナ | 30試合・13得点 |
2017-18 | パリ・サンジェルマン | 20試合・19得点 |
2018-19 | パリ・サンジェルマン | 17試合・15得点 |
2019-20 | パリ・サンジェルマン | 15試合・13得点 |
2020-21 | パリ・サンジェルマン | 11試合・6得点 |
※成績は国内リーグ(2021年2月25日現在)
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