第25節終了時点でわずか6勝(1912-13シーズン以来のワースト記録)。その後に無傷の3連勝と持ち直したものの、プレミアリーグ9位と低迷しているアーセナルで、主砲のピエール=エメリク・オーバメヤンが孤軍奮闘している。序盤からコンスタントにネットを揺らし、得点ランキング2位の17ゴールを挙げているのだ。
シーズン途中からキャプテンの重責も担うエースは、ここまで出場26試合中14試合で得点を記録している。ヨーロッパリーグ(EL)を含む公式戦の成績は32試合出場・20得点。CFから左ウイングに主戦場を移した後半戦もペースを落とさない点取り屋に、レアル・マドリーやパリ・サンジェルマンが関心を抱いているのはもはや公然の秘密だろう。
年齢的にも脂の乗り切った“スピードスター”の今季初得点が生まれたのは、ニューカッスルとのプレミア開幕戦。右サイドからのクロスを絶妙なトラップで収めると、飛び出してきたGKの脇を冷静に抜いた。続くバーンリー戦でのゴールも忘れがたい。自らドリブルで持ち込み、エリア外から豪快に右足を振り抜いた一撃だ。
第3節リヴァプール戦こそ不発に終わったが、翌節のトッテナム戦で71分に値千金の同点弾をゲット。ホームで敗戦の危機に瀕したチームを見事に救った。そして、そのノース・ロンドン・ダービーから4戦連発(計5ゴール)と爆発。10月こそプレミア3試合とEL1試合で無得点に終わるも、その後はほぼ2試合に1ゴールのペースを保っている。
三十路を迎えてもなお進化している印象のスーパースターは、悩めるガナーズの復権に絶対不可欠な存在となっている。
プレースタイル
反転シュートをはじめ、GKが一歩も動けない豪快な直接FK、オフ・ザ・ボールの絶妙な飛び出しなど、多彩なフィニッシュパターンを誇る。
いわば代名詞はプレミアリーグを見渡してもトップクラスのスプリントで、縦への打開力は目を見張るものがある。カウンターの機能性を高めるラン・ウィズ・ザ・ボールも大きな武器だ。元々はウインガーで、左右両翼を遜色なくこなせるユーティリティ性も持ち味とする。
ウインガー時代から高い得点力を備えていたが、点取り屋としてひと皮むけたのはドルトムント時代。クロスに合わせる動き出し、裏に抜け出すタイミングなどに磨きがかかり、サイドに流れてのチャンスメイクもお手の物。187cmの割にヘディングによるゴールはさほど多くないが、大きな弱点になっているわけではない。
動画:プレー&ゴール集
プロフィール・経歴
ピエール=エメリク・オーバメヤン/Pierre-Emerick Aubameyang
1989年6月18日生まれ 187cm・80kg 利き足:右
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2007-08 | ミラン | 0試合・0得点 |
2008-09 | ディジョン | 34試合・8得点 |
2009-10 | リール | 14試合・2得点 |
2010-11 | モナコ | 19試合・2得点 |
サンテティエンヌ | 14試合・2得点 | |
2011-12 | サンテティエンヌ | 36試合・16得点 |
2012-13 | サンテティエンヌ | 37試合・19得点 |
2013-14 | ドルトムント | 32試合・13得点 |
2014-15 | ドルトムント | 33試合・16得点 |
2015-16 | ドルトムント | 31試合・25得点 |
2016-17 | ドルトムント | 32試合・31得点 |
2017-18 | ドルトムント | 16試合・13得点 |
アーセナル | 13試合・10得点 | |
2018-19 | アーセナル | 36試合・22得点 |
2019-20 | アーセナル | 36試合・22得点 |
2020-21 | アーセナル | 19試合・5得点 |
※成績は国内リーグ(2021年2月10日現在)
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