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【プレビュー】「不安要素」と「新旧プレイメーカー決戦」に注目| チェルシー対マンチェスター・シティ | プレミアリーグ

田島 大(フットメディア)
【プレビュー】「不安要素」と「新旧プレイメーカー決戦」に注目| チェルシー対マンチェスター・シティ | プレミアリーグ(C)Getty Images
【プレビュー】日本時間4日1時30分キックオフのプレミアリーグ第17節、チェルシー対マンチェスター・シティ直前展望だ。この一戦は両チームが抱える「不安要素」と、ケヴィン・デ・ブライネとフランク・ランパード監督という「新旧プレイメーカー決戦」に注目が集まる。

1月3日(日本時間4日の午前1:30)に開催されるチェルシーとマンチェスター・シティによる新年一発目の“ビッグ6対決”は、両チームの「不安要素」と「新旧プレイメーカー決戦」に注目が集まる。

シティは新型コロナウイルスの影響が心配される。

12月28日に開催予定だった前節エヴァートン戦はクラブ内の感染拡大により試合開始の数時間前に延期が決定した。練習場が封鎖される事態に陥り、今回のチェルシー戦も開催が危ぶまれたが、30日から無事に練習を再開しており“現時点”では予定通りキックオフする予定だ。

いずれにせよ、シティは手負いの状態にある。12月26日のニューカッスル戦を欠場したDFカイル・ウォーカーとFWガブリエウ・ジェズスに加え、さらに「重要な3名」が新型ウイルスの影響でチェルシー戦に出場できないという。プライバシー保護のため選手名は明かされていないが(1名はGKエデルソンと報じられている)、ベストメンバーを組めないことが確定した。

それでもシティの優位は揺らがない

単に戦力を欠くだけでなく練習にも影響が出た。ペップ・グアルディオラ監督は試合に向けた記者会見にて「(練習場の)控え室を使えていない」と明かし、普段ほどコミュニケーションが取れていないと嘆いた。それでも、欠場する「重要な3名」次第にはなるが、チームの完成度と調子を考えるとシティの優位は揺るがないだろう。

とりわけMFケヴィン・デ・ブライネがピッチに立てれば問題ないはずだ。そう考えると、この試合は古巣対戦となるプレミアリーグの“新旧プレイメーカー対決”と呼べる。最近4試合でわずか1アシストと疲労が出始めていたデ・ブライネだが、エヴァートン戦の延期により心身ともにリフレッシュできただろう。コンディションを上げてロンドンに乗り込むことができる。

彼を迎え撃つのは元チームメイトのフランク・ランパード監督だ。この試合は、チェルシーの歴代最多ゴール記録を持つ彼にとっても古巣対戦となる。ランパードは2014-15シーズンに1年間だけシティに在籍したことがあり、2015年に出演したTV番組で女性司会者に「マン・シティとイングランドの英雄」と紹介されてバツの悪い表情を浮かべたことがある。

そんなランパードとデ・ブライネは、チェルシー時代に公式戦7試合だけ同時にピッチに立ったことがある。

デ・ブライネは2012年にチェルシーに加入するも、2012-13シーズンはドイツにローン移籍し、復帰後も出場機会を貰えなかったために定位置を求めて2014年1月にヴォルフスブルクへ移籍した。そのためランパードと一緒にプレーしたのは2013-14シーズンの前半戦だけだった。

チェルシー退団後に急成長を遂げたデ・ブライネは、いまや名実ともに世界最高のミッドフィルダーとなっている。プレミアリーグでは過去4シーズンで3回もアシスト王に輝いており、これまでプレミア通算168試合で73アシスト(1試合平均0.43アシスト!)。歴代4位の通算102アシストを誇るランパードを抜く日もそう遠くないだろう。

ランパードもそんな“後輩”を高く評価しており、2年前に『BBC』の企画で2005年のチェルシーと2018年のシティを合わせてベストイレブンを選出した際に自身の隣にデ・ブライネを配置して「アシストに関して彼以上の選手がプレミアリーグにいただろうか」と絶賛した。その一方で「もう少し得点力が欲しい」とも指摘していた。

確かにデ・ブライネは、アシスト数ではいずれランパードを追い抜くはずだが、ゴール数に関しては難しい。そもそもミッドフィルダーとしてプレミア歴代最多の177ゴールを記録したランパードを凌駕する中盤の選手は二度と現れないかもしれない。

副将としての責任感が増したデ・ブライネ

それでもデ・ブライネは先輩のアドバイスを聞いていたのか、今季は得点数こそ「2」に留まっているがシュート数は自己最多となる1試合平均「3.4本」を記録しており、ゴールに対する意識が高まっている。

それは副キャプテンとしての責任感が増したからだろう。主将フェルナンジーニョが不在の試合で腕章を巻くデ・ブライネは、コロナ禍でフットボールの価値観が少し変わったそうだ。リーグ戦が中断した昨シーズン、改めてフットボール愛を再認識して「現役生活を2年延長する」とSNSで語っていた。

もしかすると、ランパード監督はチェルシーの選手たちにも同じような意識改革を求めているのかもしれない。チェルシーは12月26日のアーセナル戦で前線から積極的なプレスを受けると、その勢いに飲み込まれて1-3で敗れた。試合後の会見で指揮官は「疲労の影響ではない。前半は気概を欠いた」と選手たちを非難している。

続くアストン・ヴィラ戦では、オリヴィエ・ジルーのゴールで先制するも、昔のチェルシーでは考えられないような失点を喫して引き分けた。

CBアンドレアス・クリステンセンが接触プレーで足を痛めて倒れている間に失点したのだ。DFラインが手薄になったチェルシーはクロスを入れられ、ファーサイドでフリーになっていたアンワル・エル・ガジに決められた。

チェルシーの英雄にして現在ヴィラのアシスタントを務めるジョン・テリーは、インスタグラムで「(クリステンセンは)すぐに立ち上がるべきだった」と指摘した。

その通りだし、そうではなくても周りの選手がもっと声を掛け合うべきだっただろう。MFジョルジーニョが一時的にDFラインに入ったが穴を埋めきれなかったのだ。誰かがエンゴロ・カンテやカラム・ハドソン=オドイに、サイドをカバーするように指示すべきだった。

ランパードがベストイレブンを選んだ2005年のチェルシーならば同様の失点は起きなかったはずだ。テリーが指摘するように倒れたセンターバックがすぐに立ち上がっただろうし、そうではなくても誰かが危険を察知してファウルで流れを止めたはず。それが出来なくても、フリーの選手を作らないように声を掛け合ったはずだ。

あの頃のチェルシーにはテリーやランパードだけでなく、GKペトル・チェフ、DFウィリアム・ギャラス、FWディディエ・ドログバといった気概を兼ね備えたリーダーが揃っていた。

しかし、今のチェルシーはどうだろうか? ヴィラ戦の試合後、自身の惜しいシュートについて笑顔で敵選手と会話するDFベン・チルウェルに疑問を抱いたファンも少なくないだろう。現役時代のランパードたちなら、ホームで勝ち点を取りこぼした後に笑みをこぼさなかったはずだ。

ノーゴールが続くヴェルナーは信頼に応えるか

ランパード監督が「我々は優勝候補ではない」と強調する理由は、そういうメンタリティにもあるはずだ。チームも気づけば最近5試合でわずかに1勝(1分け3敗)と足踏み状態にある。

それでも、チェルシーの青年監督は若い力を信じて使い続けるはずだ。なぜなら“第二のデ・ブライネ”を出したくないからだ。

2011年から6年ほどチェルシーのテクニカルダイレクターを務めたマイケル・エメナロは、若き日のデ・ブライネについて「私が『いつか彼はランパードの後継者になる』と言ったら同僚に笑われた」と英紙『The Guardian』でエピソードを明かしたことがある。

それだけ才能を見極めるのは難しく、選手を信じて使い続けるしかないのだ。

結局デ・ブライネは7年前、レギュラーの座を求めて移籍を志願した。当時チームを率いていたジョゼ・モウリーニョは「毎日のように移籍したいと泣きつく“駄々っ子”だった」とデ・ブライネについて振り返ったことがあるが、自分の道を切り開くために移籍を選んだ彼には“気概”があったのだろう。

こうしてチェルシーは未来のスター選手を手放した。それはモハメド・サラーについても言えること。だからランパードは昨シーズンから「忍耐強く使い続けなければ、再びワールドクラスの選手を失いかねない」と選手たちを信頼する。11試合もノーゴールが続くティモ・ヴェルナーについても「じきにゴールは決まる」と期待を寄せるのだ。

果たしてチェルシーのプレーヤーたちは、指揮官の期待に応えられるのか。チェルシー対シティの大一番から目が離せない。

文・田島 大

「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まった『フットメディア』所属。英国在住歴を持つプレミアリーグのエキスパート。

DAZN番組表|直近の海外サッカー配信予定

1月3日(日)

23:00配信 フィオレンティーナ vs ボローニャ(セリエA)

アタランタ戦ではストライカーばりの華麗なループシュートで、チームを救う同点弾を決めた冨安健洋(ボローニャ)。一方でリーグワースト4位の27失点と本務のほうが芳しくなく、クリーンシートで6試合ぶりの白星に貢献したい。

配信日時リーグ試合実況・解説
21:00プレミアリーグバーンリー vs フラム試合中止
22:00ラ・リーガビルバオ vs エルチェ 
23:00セリエAフィオレンティーナ vs ボローニャ実:八塚浩
23:00セリエAローマ vs サンプドリア 
23:00セリエAアタランタ vs サッスオーロ 
23:00セリエAカリアリ vs ナポリ 
23:00セリエAジェノア vs ラツィオ 
23:00セリエAパルマ vs トリノ 
23:15プレミアリーグニューカッスル vs レスター 
 
時刻番組名出演者
23:00やべっちスタジアム 

1月4日(月)

0:15配信 アラベス vs アトレティコ(ラ・リーガ)

前節ヘタフェ戦を1-0で制し、シメオネ政権下での500勝目を挙げたアトレティコ。一方で契約解除でチームを離れたジエゴ・コスタ、FAの賭博規定に違反し10週間の出場停止となったキーラン・トリッピアーの穴埋めをどう行うか注目だ。

1:30配信 チェルシー vs マンチェスター・C(プレミアリーグ)

18/19シーズンはマンチェスター・シティの開幕無敗記録を15で止め、昨季はリヴァプールの優勝をアシストするなど、最近はホームでのシティ戦に強いチェルシー。ガブリエウ・ジェズス、カイル・ウォーカーら新型コロナ感染の5選手を欠くシティはこの難関をどう乗り越えるか。

配信日時リーグ試合実況・解説
深夜 0:15ラ・リーガアラベス vs アトレティコ実:原大悟
深夜 1:30プレミアリーグチェルシー vs マンチェスター・C 解:戸田和幸
実:下田恒幸
深夜 2:00セリエAベネヴェント vs ミラン実:北川義隆
深夜 2:30ラ・リーガエイバル vs グラナダ実:中村義昭
深夜 2:30ラ・リーガソシエダ vs オサスナ 
深夜 5:00ラ・リーガウエスカ vs バルセロナ 解:川勝良一
実:桑原学

1月5日(火)

配信日時リーグ試合実況・解説
深夜 5:00プレミアリーグサウサンプトン vs リヴァプール解:水沼貴史
実:安井成行
深夜 5:00ラ・リーガバレンシア vs カディス 

1月6日(水)

配信日時リーグ試合実況・解説
深夜 1:00トルコリーグコンヤスポル vs ガラタサライ 
23:00セリエAボローニャ vs ウディネーゼ実:北川義隆
23:00セリエAクロトーネ vs ローマ 
23:00セリエAアタランタ vs パルマ 
23:00セリエAサッスオーロ vs ジェノア 
23:00セリエAトリノ vs ヴェローナ 

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