2018-19シーズンのプレミアリーグで昇格組ながら7位に躍進し、今季も中断前のリーグ戦でアーセナルやトッテナムを上回る6位に位置しているウォルヴァーハンプトン。安定的な強さを手にした大きな要因の一つが、アンカーを担うルーベン・ネヴェスの存在だ。
ポルト下部組織出身のネヴェスは、ポルトガルのあらゆる年代で主力を務めてきたように、若くしてそのポテンシャルが高く評価されてきた。ポルトでデビューし、2015年10月にはチャンピオンズリーグ(CL)のマッカビ・テルアビブ戦において、キャプテンマークを巻いてプレー。当時18歳221日だったネヴェスは、それまでのCL最年少主将記録を大きく更新した。
ポルトでのプレーが高く評価されたネヴェスはマンチェスター・ユナイテッドやマンチェスター・シティなどビッグクラブからの興味も伝えられたが、2017年夏に新天地として選んだのはチャンピオンシップ(イングランド2部)に所属していたウォルヴァーハンプトンだった。
この移籍は「最も奇妙な移籍」と話題に。代理人とクラブとの関係性が決定打になったとも伝えられたが、結果的にネヴェスの選択は悪くなかった、むしろ良かったと言えるものになった。
ウルブスで初年度からレギュラーとしてプレーすると、セントラルMFながらリーグ戦42試合で6ゴールをマーク。確実に出場機会を得ることができるチームでイングランドでの生活に徐々に馴染むことに成功し、そのシーズンのリーグ年間ベストイレブンにも名を連ねた。
満を持してプレミアリーグ挑戦を果たすことになった2018-19シーズンも、ネヴェスはリーグ戦35試合に出場して4ゴール3アシストを記録し、チームの残留と7位フィニッシュに貢献。着実に成長すると、2019-20シーズンにはヨーロッパリーグ(EL)への参戦でさらに自身の経験値を高め、すでに公式戦43試合に出場している。
一歩一歩、着実にステップアップしてきたネヴェス。移籍情報サイト『トランスファーマルクト』によれば、今季にはその価値が5000万ユーロまで上昇し、ビッグクラブからの関心のうわさも絶えることはない。
ポルトガル代表でも定位置を争うほどになったこの大器が今後もウルブスで同様のパフォーマンスを見せ続けるのならば、メガクラブ行きは遠くない将来に起こることになりそうだ。
プレースタイル
中盤の低い位置で試合をコントロールする能力だけでなく、豊富な運動量や高い守備強度も備えるボランチ。多彩なキックが持ち味で、長短のパスでチームをオーガナイズする。また、ミドルレンジからのシュートの球種も豊富で、強烈な一撃やコントロールショットなど、これまでに数多くのゴラッソを披露してきた。かつての懸念だったフィジカル面でもプレミアリーグでのプレーにより強化され、逞しさが増した。ビッグクラブで大舞台の経験を積むことにより、歴史に名を残すような選手に成長する可能性を秘めていると言えるだろう。
動画:プレー&ゴール集
プロフィール・経歴
ルベン・ネヴェス/Ruben Neves
1997年3月13日生まれ 183cm・80kg 利き足:右
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2014-15 | ポルト | 24試合・1得点 |
2015-16 | ポルト | 22試合・1得点 |
2016-17 | ポルト | 13試合・1得点 |
2017-18 | ウォルヴァーハンプトン | 42試合・6得点 |
2018-19 | ウォルヴァーハンプトン | 35試合・4得点 |
2019-20 | ウォルヴァーハンプトン | 38試合・2得点 |
2020-21 | ウォルヴァーハンプトン | 23試合・4得点 |
※成績は国内リーグ(2021年2月15日現在)
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