エラーコード %{errorCode}

プレミアリーグ

【アーセナル対リヴァプール展望】史上最もゴールが生まれている打ち合い必至の好カード | プレミアリーグ

田島大
【アーセナル対リヴァプール展望】史上最もゴールが生まれている打ち合い必至の好カード | プレミアリーグ(C)Getty Images
【プレビュー】4月4日4時キックオフの第30節アーセナル対リヴァプール戦の展望だ。プレミアリーグ史上最もゴールが生まれている両チームの対戦は、今回もまた打ち合いになるかもしれない。

アーセナルとリヴァプールによる大一番は、打ち合い必至の好ゲームが期待できそうだ。

思えば昨年8月、新シーズンの開幕を告げるコミュニティシールドで対戦したのがこの両チームだった。その時はPK戦の末にFAカップ覇者のアーセナルに軍配が上がったが、希望を胸に新シーズンを迎えたあの頃が懐かしく思える。

あれから7ヶ月、本当に色々なことがあった。史上初めての無観客開催となったコミュニシティシールドでアーセナルのゴールマウスを守ったGKエミリアーノ・マルティネスは、その数週間後にアストンヴィラへと移籍。左ウイングバックとして出場し、マン・オブ・ザ・マッチに輝いたMFエインズリー・メイトランド=ナイルズも冬にウェストブロムにローン移籍した。

一方リヴァプールでは、フル出場した両センターバックが長期離脱。そしてPK戦でシュートを外したFWリアン・ブリュウスターはシェフィールド・ユナイテッドに売却され、73分にリヴァプールの同点弾を決めた日本代表のエースは冬にサウサンプトンへ貸し出されてしまった。

その王者リヴァプールは首位で新年を迎えながら、まさかの大失速で気づけばトップ4と5ポイント差の7位まで後退しており、今後は全ての試合がトップ4争いの生き残りをかけた一戦となる。

そして週明けにはチャンピオンズリーグのレアル・マドリード戦も控えている。現在リヴァプールはリーグ戦のホームゲームで泥沼の6連敗中だが、“ロンドン”では今季無敗(4勝1分け)を誇っているためエミレーツ・スタジアムからも勝ち点3を持ち帰りたいところだ。

対するアーセナルは、ミケル・アルテタ体制で迎えた初のフルシーズンで何度か“覚醒”を予感させながら、その度に期待を裏切って現在9位と低迷。この試合に敗れれば、わずかに残されているトップ4の希望も完全に消滅するだろう。

アーセナルを得意とする"意外"な男

2020-12-16-firmino-liverpool

両チームともミッドウィークに欧州カップ戦を控えているとはいえ、「リーグ戦の結果が欧州での戦いにも影響する」とアルテタ監督が繰り返す通り、まずはこの一戦に集中すべきだろう。そうでなければ、大量失点の危険がある。

というのも、この対戦(アンフィールドでの対戦も含め)はプレミアリーグ史上最も多くのゴールが生まれているカードなのだ。1992年のプレミアリーグ発足以降、両者は57回対戦してリヴァプールの22勝19分け16敗、94得点72失点。リーグ最多の「166ゴール」が飛び交っている。

アンドレイ・アルシャヴィンの鮮烈な4ゴールが懐かしい2009年4月のアンフィールドでの「4-4」の激闘、2016年のエミレーツ・スタジアムでの「3-4」や翌年の「3-3」。これまで幾度となく派手な打ち合いが繰り広げられてきた。

両者の対戦で最多9ゴールを決めているのはリヴァプールの英雄、ロビー・ファウラーである。プレミア史上唯一、アーセナル戦で2度もハットトリックを決めている同選手は、94年8月の試合では「4分33秒」でハットトリックを達成した。

そのファウラーに次いで8ゴールを決めているのは2選手。1人はアーセナルの歴代最多ゴール保持者のティエリ・アンリだが、もう1人は少し意外な選手、リヴァプールのFWロベルト・フィルミーノ(上写真)だ。

なぜ「意外」かというと、プレミア通算175ゴールのアンリがこのカードで8ゴール決めているのに対し、フィルミーノはプレミア通算63ゴール。実に「13%」のゴールをアーセナル戦で決めている。

そもそもフィルミーノは点取り屋ではなく“チャンスメーカー”として評価されることが多い。それでもアーセナル戦では極めて高い決定力を誇り、プロキャリア初のハットトリックを達成したのも18年12月のアーセナル戦(5-1)だった。その時の3点目はPKによるもので「ゴールが大好きなサラーがフィルミーノにPKを譲るシーンは涙が出そうになった」と、ユルゲン・クロップ監督も試合後に頬を緩めた。

フィルミーノはそんな心温まるハットトリックを含め、アーセナル戦では11試合で8ゴール。プロキャリアにおいて彼が最も得意にしている相手がアーセナルなのだ(次に多いのがヴォルフスブルク戦の7ゴール)。

2020-12-03-jota

膝を痛めて3試合ほど離脱していたフィルミーノだが、すでに練習復帰を果たしており、アーセナル戦に間に合うかもしれない。無論、フィルミーノが不在でもリヴァプールにはFWディオゴ・ジョタ(上写真)がいる。

彼もまたアーセナル戦での良い思い出がある選手だ。

今季ウォルヴァーハンプトンから加入したジョタが、リヴァプールでの記念すべき初ゴールを決めたのが第3節のアーセナル戦(3-1)だった。トラップした際に腕にボールが当たっているため本来はハンドだが、どういうわけかVARが見逃してくれた!!

紛れもないリーダーのウーデゴール

2021-01-30-odegaard-arteta-arsenal

一方のアーセナルもリヴァプールほど怪我人は多くないが、代表ウィーク中には肝を冷やした。

1月にレアル・マドリードからローン加入して以降、すっかり攻撃の中心に定着したノルウェー代表のMFマルティン・ウーデゴール(上写真)が3月24日のジブラルタル戦で足首を負傷したのだ。ハーフタイムで交代して心配されたが、その後の代表戦に出場しているためどうやら無事のようだ。

そのウーデゴールは、0-3から追いついた前節ウェストハム戦では全3ゴールに絡む活躍を見せた。いずれもアシストの1つ前のパスを出し、アルテタ監督から「みんなが少し慌てるときに、ウーデゴールは落ち着きをもたらし、何度もチャンスを作ってくれた」と称えられた。

もちろん彼はチャンスメークだけの選手ではない。前任のプレーメーカーが「労働意欲」を非難されたのに対し、11番を引き継いだ同じレフティは精力的に働く。

『Sky Sports』によるとウェストハム戦ではチャンス演出(4回)、敵陣ボックス内へのパス(16本)、敵陣でのパス(60本)、ドリブル突破(4回)、走行距離(11.4km)がチーム1位だったという。1月に加入して以降、1試合の平均走行距離は12.1kmで、これもチーム最高値だ。

そのウーデゴールは先日、ストーレ・ソルバッケン新体制が発足したノルウェー代表のキャプテンに任命された。22歳での主将就任は早すぎる気もするが、アーセナルが公式サイトに掲載した動画を見れば納得できる。彼は紛れもないリーダーなのだ。

試合中の選手の声を拾う動画でウェストハム戦のウーデゴールが特集されており、「ラカ(ラカゼット)、左だ」「B(ブカヨ・サカ)、そのまま」などチームメイトに的確な指示を出す同選手の姿が映し出されていた。アルテタ監督はこう絶賛する。

「彼はシャイで謙虚だが、ピッチに立つと真の姿を見せる。常にボールを要求し、プレスの指揮も執る」

ウーデゴールはさらに勝者のメンタリティも併せ持つ。ウェストハム戦で3-3に追いつくラカゼットの同点ゴールが決まったあと、彼は喜びの輪に加わることなく、MFトーマスと軽く抱き合うと逆転ゴールを目指してすぐに帰陣したのだ。

だからサポーターは彼が完全移籍で加入してくれることを切に願う。無論、そんな才能をレアル・マドリードが簡単に手放すとは思えず、今夏の移籍交渉は難航するだろう。そう考えると、今週末ロンドンで激突するアーセナルとリヴァプールには共通の敵がいるようだ。

“白い巨人”という強敵だ……。

文・田島 大

「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まった『フットメディア』所属。英国在住歴を持つプレミアリーグのエキスパート。

プレミアリーグ第30節

4/3(土)20:30 チェルシー vs ウェストブロム

補強の目玉としてチェルシーに加入するも、不慣れなポジションでの起用もたたってここまでわずか1ゴールのみと期待に応えられていないカイ・ハヴァーツ。代表ウィークではドイツ代表の10番としてゴールも決めており、クラブでも好調を持続できるか。

4/4(日)1:30 レスター vs マンチェスター・C

第3節ではアウェーのシティ戦という難しい試合にもかかわらず、5-2と衝撃的なスコアで大勝したレスター。最終ラインが確立され、あの頃とは比べ物にならないほど強固な要塞を築いているシティとの再戦で、もう一度サプライズを起こすことができるか。

4/4(日)20:00 サウサンプトン vs バーンリー

代表ウィークではサムライブルーの10番を付けて韓国、モンゴルと戦い、14ゴールの乱れ打ちとなったモンゴル戦では先制点を挙げた南野拓実。泥臭い守備で相手ストライカーを跳ねのけるバーンリーを相手に、リーグ戦4試合ぶりのゴールを決めることができるか。

4/4(日)22:05 ニューカッスル vs トッテナム

ノースロンドン・ダービーの敗戦を引きずらず、前節はアストンヴィラを2-0で下したトッテナム。ソン・フンミンの離脱で1人エースとなったハリー・ケインはリーグトップタイの17ゴールを挙げており、自身3度目の得点王に向け拙守のニューカッスル戦は稼ぐチャンスだ。

4/5(月)3:30 マンチェスター・U vs ブライトン

期待の新戦力だったアレックス・テレスとの定位置争いに勝利し、左SBではつらつとプレーするルーク・ショー。イングランド代表にも復帰するなど評価をV字回復させているレフティが、アンストッパブルな突破で左サイドから好機を演出する。

開催日キックオフ
(日本時間)
試合
4/3(土)20:30チェルシー vs ウェストブロム
4/3(土)23:00リーズ vs シェフィールド・U
4/4(日)1:30レスター vs マンチェスター・シティ
4/4(日)4:00アーセナル vs リヴァプール
4/4(日)20:00サウサンプトン vs バーンリー
4/4(日)22:05ニューカッスル vs トッテナム
4/5(月)0:30アストンヴィラ vs フラム
4/5(月)3:30マンチェスター・U vs ブライトン
4/6(火)2:00エヴァートン vs クリスタルパレス
4/6(火)4:15ウォルヴァーハンプトン vs ウェストハム

DAZNについて

DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。

● 【番組表】直近の注目コンテンツは?
● 【お得】DAZNの料金・割引プランは?