【選手名鑑】アトレティコ・マドリード | ラ・リーガ | 欧州・海外サッカー

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チーム情報

ディエゴ・シメオネ体制9年目となったアトレティコ・マドリードの2019-20シーズンは、大きな変革と共に始まった。

2013-14シーズンにリーグを制覇して以来、毎年3位内に入る好成績を収めるも、躍進に貢献した主力は次第に高齢化。

アトレティコは「32歳以上は基本単年契約」という方針を徹底しており、かつてガビやフェルナンド・トーレスらもこのポリシーに従い去っていったが、この夏にもディエゴ・ゴディン、ファンフラン、フィリペ・ルイスら、実力のあるベテランたちが去っていった。さらに、開幕前に得点源だったアントワーヌ・グリーズマンを筆頭に、主力を担っていたリュカ・エルナンデス、ロドリらも退団し、新たなサイクルを迎えていた。

そのため、今季から新時代のエースとしてジョアン・フェリックスを獲得し、さらにマルコス・ジョレンテ、マリオ・エルモーソ、レナン・ロディなど計8選手が新たに加わった。鉄壁を誇ったディフェンスラインも一新され、前年とは全く違うチームに仕上がった。また、冬の移籍市場では大連一方に移籍していたヤニック・フェレイラ・カラスコのレンタルでの電撃復帰も実現した。

また、シメオネ監督が志向する堅守とハードワークをベースにした堅実なスタイルも、転換期を迎えている。

お家芸の堅守速攻スタイルは最早、チームのアイデンティティと言えるレベルまで昇華されていたが、グリーズマンやL・エルナンデス、ロドリらはそれぞれポゼッション志向のチームに去っており、深刻な得点力不足と相まって「より良いサッカー」への進化が迫られていた。

アトレティコの基本スタイルはフラットな4-4-2。リーガ最強の守護神とも呼び声高いヤン・オブラクを中心に守備ラインを固め、さらに運動量豊富な中盤が盤石なブロックを形成し、隙あらばショートカウンターを仕掛けていく。だが、今季は肝心な攻撃陣のメンバーを固定しきれていない。

一定の結果を残しているアルバロ・モラタ以外は、ゴールから遠ざかっている。ジエゴ・コスタは深刻な得点力不足に陥っており、期待のジョアン・フェリックスもまだ20歳と重責を担わせるにはまだ若い。トマ・レマルやアンヘル・コレアといった「違いを生み出す」選手たちのパフォーマンスも物足りない。

そのため、指揮官はシーズン序盤では3バックを導入するなど新スタイルへの転換を図っていたが、不安定なパフォーマンスを見るやシーズン後半にはソリッドな4－4－2へ回帰するなど、未だ試行錯誤の真っ只中にいる。

注目選手

サウール

元々はレアル・マドリードの育成組織出身で、いじめにあったためアトレティコに移籍したが、今や押しも押されもせぬロヒブランコス（赤と白）の大黒柱に成長した。

複数のポジションをこなせる器用さを持ち、中盤では中央だけではなくサイドもこなし、チームの台所事情によっては左サイドバックやセンターバックを務めることもある。スペイン人らしく高い技術を備える一方で、頑強なフィジカルと豊富な運動量も兼ね備えており、高次元の万能性を誇るモダンなミッドフィルダーだ。

また守備だけではなく攻撃力も有しており、豪快な得点が多いことから一部では「ゴラッソ製造機」との呼び声も。ピッチを縦横無尽に駆け巡るサウールに対し、特にイングランド方面から熱視線が絶えないのも不思議ではない。

2019-20シーズン 選手一覧

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