対照的なチーム順位で相対するもう一つの“オリ10対決”。清水エスパルス対名古屋グランパスの見どころ ｜ 日程・放送・配信予定 ｜ Jリーグ

清水エスパルス 対 名古屋グランパス 見どころ

Jリーグ初期から”オリジナル10”としてリーグの歴史を歩んできた両者。J2降格圏までギリギリの16位・清水と首位を最も近いポジションから追う2位・名古屋による“オリ10対決”は、対照的な順位を感じさせないリーグ史に残る激しいバトルに期待だ。

清水は、苦しい時期が続いている。今季2勝目を飾った第6節から7戦白星がなく、今季ホームゲームでは、4分2敗と勝利がない。横浜FCと対戦した前節もFWチアゴ・サンタナのゴールで先制しながらも5分後には、FKを直接沈められてドロー決着。前節の結果が象徴するように勝利まであと一歩が届かない印象だ。

何よりも7戦いずれも複数得点を奪えていない攻撃面は、チームの改善ポイントだ。特にFWカルリーニョス・ジュニオの離脱が大きな痛手となっており、勝てないトンネルに迷い込んだのもエース不在から始まっている。

しかしその代役候補として現在5試合連続で先発中のMF鈴木唯人は、切れ味鋭いドリブルで各試合の中でも光るポテンシャルを示しているのも事実だ。堅守を誇る名古屋を攻略する上でも背番号23の突破力は、カギを握るポイント。未来のエースには今、チームの救世主となる“ゴール”が期待されている。

名古屋は、何とか2位の座を死守しているものの、首位・川崎フロンターレとの差は「10」ポイント。12日の鹿島アントラーズ戦では、今季4敗目を喫し、フルタイムでシュート0本と屈辱的な敗戦に。ここから巻き返していくためには、一つも落とせないゲームが続いていく。

その中で首位との2連戦、鹿島戦を経て改めて攻撃面の課題に直面している名古屋。ただFWマテウスやFW相馬勇紀ら個人で違いを創出できるアタッカーもいれば、FW柿谷曜一朗やFW山崎凌吾とフィニッシャーのバリエーションも豊富。それだけに今節は、組織としての歯車を噛み合わせて課題克服への足がかりとしたい。

またコロナウイルスに感染し、4試合ベンチ外が続いているマッシモ・フィッカデンティ監督が13日にチーム練習に合流。1勝3敗と結果が振るわなかった監督不在の影響を踏まえれば、復帰となればチームの機運も自然と高まるだろう。

清水は、勝てないトンネルを抜け出すために、名古屋は、首位を猛追する勢いを強めるために。現状打破を果たすのは、どちらのチームか。