試合の概要
絶好調でトップ4も狙える位置にまで浮上したアーセナルが、インターナショナルマッチウィーク前最後の一戦でワトフォードと激突する。
アーセナル（順位：6位 勝点17 ｜ 5勝2分け3敗 ｜ 12得点13失点）
直近7試合で5勝2分け、その間12得点4失点、クリーンシートは4回。開幕3連敗後、エドゥSDは「選手が全員合流してから判断して欲しい」と語っていたが、悪夢の中で上層部が自信を失わなかったのも納得の成績である。前節は難敵レスターのホームに乗り込んだが、早々の2ゴールで試合を優位に進め、守っては新守護神アーロン・ラムズデールがビッグセーブを連発。トップ4へ挑戦できるチームであることを証明した。
好調の要因は、一気に若手路線へと振り切った補強が軒並み成功したこと。特にDFラインは、近年のアーセナルでは考えられなかったほどに安定感を毎試合示している。そして難しい場面で、アレクサンドル・ラカゼットやピエール＝エメリク・オーバメヤンらベテラン勢が牽引。若手とベテランがうまく融合し、ミケル・アルテタ監督体制で最も強力なチームとなった。
長期離脱中のグラニト・ジャカは引き続き欠場が予想されるが、キーラン・ティアニーは復帰間近。ケガ人が多数発生しなかったこと、ベースメンバーを固定できたことも結果につながっていることは間違いない。ここ数試合はセットプレーから多くのゴールを奪っているアーセナルだが、欲を言えばオープンプレーで作ったチャンスを確実にものにしたい。上位陣についていくためにも、課題であり続ける「継続性」を示せるだろうか。
注目選手：冨安健洋
今夏加入後、すぐにアーセナルの右サイドバックとしての地位を絶対的なものにしてしまった冨安。OBのマイケル・トーマスも「最高のスタートを切った」太鼓判だ。プレミアリーグでここまで苦しんだ場面はほとんどなく、攻撃面でも気の利いたサポートから豪快なオーバーラップまで幅広い役割でチームを支えている。ワトフォード戦でも、ブカヨ・サカとの縦関係で右サイドを支配できるだろうか。
予想スタメン(4-4-2)
GK：ラムズデール
DF：冨安、ホワイト、ガブリエウ、タヴァレス
MF：サカ、トーマス、サンビ・ロコンガ、スミス＝ロウ
FW：ラカゼット、オーバメヤン
ワトフォード（順位：16位 勝点10 ｜ 3勝1分け6敗 ｜ 12得点18失点）
成績不振によってシスコ・ムニョス前監督を解任し、クラウディオ・ラニエリ監督を招聘したワトフォード。“残留請負人”の下で迎えた初陣はリヴァプールに0-5と粉砕されたが、続くエヴァートン戦ではジョシュア・キングのハットトリックなどで5-2と快勝。しかし、サウサンプトン戦は絶好機をゴールライン上でクリアされるなど決定力に泣き、0-1の敗戦。チーム内の雰囲気自体は良さそうだが、劇的な変化が生まれたとはまだ言えない状況だ。
絶好調の名門との一戦は厳しい戦いが予想されるが、前節欠場していたエマヌエル・デニスは復帰する見込み。その他大きな離脱者もなく、ラニエリ監督が考えるベストメンバーで戦うことができそうだ。
ボール保持を狙うアーセナルに対しては、自陣に押し込まれて劣勢の時間が長く続くことが予想される。それでも、ワトフォードの前線には1人でカウンターを完結させられる選手が揃っている。自陣でブロックを形成し、カウンター時に相手DFライン背後のスペースを有効に使いたい。まずは先制を許さないこと、特にセットプレーには注意が必要だ。
注目選手：イスマイラ・サール
2シーズン前にはプレミアリーグで5ゴール6アシスト、昨季はチャンピオンシップ（2部）で13ゴール10アシストを記録していたサール。戻ってきたプレミアリーグの舞台でもここまで4ゴールを決めており、コンスタントに結果を残し続けている。その活躍からビッグクラブの関心も集めるセネガル代表ウインガーだが、アーセナル戦ではヌーノ・タヴァレスとのマッチアップが予想される。パワー＆スピードにあふれる両者のデュエルは注目だ。
予想スタメン(4-2-3-1)
GK：フォスター
DF：エンガキア、キャスカート、トロースト＝エコング、マシナ
MF：クツカ、シソコ、サール、ジョアン・ペドロ、デニス
FW：キング
放送・配信予定
- 配信：DAZN
- 解説：水沼貴史 実況：下田恒幸
- キックオフ：2021年11月7日（日）日本時間23:00
- 会場：エミレーツ・スタジアム
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