試合の概要
泥沼リーグ戦6連敗中のサウサンプトンと、トーマス・トゥヘル監督就任後は4勝1分けと無敗のチェルシー。対照的なの両チームが20日、セント・メリーズ・スタジアムで相まみえる。
サウサンプトン(13位 勝点29 | 8勝5分10敗 | 30得点39失点)
一時は首位に立つなど快調なスタートを切ったサウサンプトンだったが、昨年末から大失速。第13節~第24節の間はわずか1勝、現在6連敗中と泥沼に陥っている。直近3試合の総失点数は「15」と守備が崩壊し、深刻な状態だ。
前節ウォルバーハンプトン戦(1-2)の前半は支配的で、先制点も奪えていたことは好材料。しかし、ポジションを激しく動かすがゆえに空いたスペースを管理しきれず、また守備陣が相手アタッカーとの一対一で苦しみ続けていることは大きな問題だ。ラルフ・ハーゼンヒュットル監督の掲げるコンパクトで激しいスタイルは称賛すべきだが、相手の戦術変更に対応できないこともしばしば。交代策も機能しているとは言い難く、現実的な戦いも必要になっているのかもしれない。
特に次節の相手は、トゥヘル政権で勢いに乗るチェルシーだ。ポゼッションや攻撃の質は高まっており、激しいプレスが個で打開されてしまう場面も増えてくるだろう。これまで通りハイリスク&ハイリターンな戦い方では、リスクの方が強調される可能性がある。とにかく連敗を終わらせることが重要な彼らにとって、自陣で構えて速攻を狙う戦い方も考えるべきなのかもしれない。
注目選手:南野拓実
サウサンプトンデビュー戦では豪快なゴールを奪い、2試合目となった前節ウルブス戦も前半はピッチ左から何度も中央へ顔を出し、前線~後方を繋ぐリンクマンとして好パフォーマンスを見せていた。しかし、相手のペースとなった後半からは存在感が急激になくなり、最初の交代でベンチへ下がっている。「試合への影響」という部分で90分間継続できていないのは大きな問題だ。チェルシーという強豪相手にはゴールという結果、そして試合を通じてプレーに関わることが重要になる。
予想スタメン(4-4-2)
GK:マッカーシー
DF:サリス、ベドナレク、ヴェステゴーア、バートランド
MF:アームストロング、ウォード=プラウズ、ロメウ、南野
FW:アダムス、イングス
チェルシー(4位 勝点42 | 12勝6分6敗 | 40得点24失点)
トゥヘル監督就任からリーグ戦は5試合を戦い、初戦はドローに終わったものの以降4連勝を達成。この間7得点2失点と見事な戦いを見せており、ついにリヴァプールをかわして4位にまで浮上した。現時点で、指揮官交代はプラスの面しかない。
しかし、離脱者の多さは気になるところだ。前節タミー・エイブラハムが負傷で早々に交代を強いられ、チアゴ・シウバやカイ・ハヴェルツの出場も不透明。エンゴロ・カンテが復帰、前線~中盤にかけて選手層も申し分ないが、過密日程の中でこれ以上離脱者は出したくないだろう。
それでも、前節エイブラハムに代わって出場したオリヴィエ・ジルーが早速ゴールを奪っており、頼れるベテランストライカーが控えているのはトゥヘル監督にとっても喜ばしいことだろう。さらに苦しんでいたティモ・ヴェルナーにも16試合ぶりのゴールが生まれるなど、取り巻く雰囲気はポジティブなものばかり。直近の調子だけを考えれば圧倒的優位ではあるが、ビルドアップ時のミスや軽率なボールロストには気を付けたい。
注目選手:ティモ・ヴェルナー
前節ニューカッスル戦(2-0)では先制点の起点となり、さらにCKのこぼれ球を押し込んでリーグ戦16試合ぶりに得点を挙げたヴェルナー。本人も「やっとだよ!」と安堵の表情を浮かべている。ゴールのない期間はシュートシーンで精彩を欠き続けたものの、フリーランや積極的な仕掛けなどは見せていた。その実力はドイツ時代に証明していることもあり、待望のゴールが奪えたことで期待されるレベルに達することができるかもしれない。サウサンプトン戦では広いスペースが得られることが予想されるだけに、連続得点を狙いたいところだ。
予想スタメン(3-4-3)
GK:メンディ
DF:アスピリクエタ、クリステンセン、リュディガー
MF:ハドソン=オドイ、カンテ、コバチッチ、M・アロンソ
FW:マウント、ジルー、ヴェルナー
放送・配信予定
- 配信:DAZN
- 解説:水沼貴史 実況:安井成行
- キックオフ:2021年2月20日(土)日本時間21:30
- 会場:セント・メリーズ・スタジアム
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