直近のリーグ戦において2連敗を喫し、指揮官ダヴェルサの進退が危ぶまれてきたサンプドリア。さらには会長を務めていたマッシモ・フェレロ氏が逮捕され、電撃辞任するなど騒がしい1週間となった。
サンプドリアはそんな異例の状況の中、11日、残留争いのライバルでもあるジェノアとの伝統のダービーに臨むと、FWマノーロ・ガッビアディーニのドッピエッタ(1試合2得点)などで、3-1と重要な勝利を収めた。なお、吉田は約1カ月ぶりに先発して90分間プレーし、勝利に貢献した。
試合終了後、インタビューに応じたサンプドリア指揮官は、逆境の中で手にした白星に喜びを露わにした。
「順位表やチームの状況などを踏まえると、重要な勝利だった。ダービーにおいて、良いプレーが見られるのはまれなことだ。だが、サンプドリアは、60分間にわたって極めて素晴らしい試合をした。会長からサポーターに至るまで、クラブを支える全員が一丸となっていることが感じられた」
「私は唯一、ピッチのことだけを考えなければならなかった。すべてが真っ黒に見える時期だったが、今夜はサンプドリアらしさが少し見えてきた。常に、このような姿勢でダービーのつもりで、ピッチに臨まなければならない。サンプドリアは素晴らしいチームだ。私は100%、サンプドリアの人間であると感じている」
一方、3連敗を喫し、さらに追い込まれる形となった19位ジェノアの指揮官アンドリー・シェフチェンコは、敗戦の弁を語った。
「誰も負けを望んでいなかった。素晴らしい試合をするつもりが、前半は精彩を欠き、すぐに失点してしまった。チームは後半、チャンスを作り出そうとしたが、最初から勇気と継続性をもってプレーしなければならない。セリエA残留を勝ち取ることは、チャンピオンズリーグで優勝するようなものだ」
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