「現在最高のセンターバックは?」という問い対しては、恐らくリヴァプールDFヴィルヒル・ファン・ダイクと答える人が大多数だろう。しかしそんなオランダ代表に匹敵すると世界的に評価されているのが、ナポリDFカリドゥ・クリバリだ。
メスの下部組織出身で、19歳でトップチームデビューを果たしたクリバリ。リーグ・ドゥ(フランス2部)で2シーズンを過ごして経験を積むと、2012年にベルギーの強豪ヘンクへと移籍を果たす。新天地でもすぐさまレギュラーを掴むと、デビューシーズンで国内カップ戦優勝に貢献。その実力が徐々にビッグクラブの注目を集める中、2014年にナポリへと完全移籍を果たした。
セリエA初挑戦となった2014-15シーズンもレギュラーとしてプレーしていたが、覚醒はその翌シーズン。マウリツィオ・サッリ監督の就任を機に、一気にその才能が開花した。ユヴェントスとのし烈な優勝争い演じたチームの最終ラインで絶対的な存在に。最も優勝に近づいた2017-18シーズンには、第34節の直接対決で劇的な決勝ヘッドを叩き込むなど、知将の下で世界最高のセンターバックの1人に数えられるまでに成長した。
恩師の退任後にも、昨季のチャンピオンズリーグでリヴァプールと対戦した時には、モハメド・サラーを1人で完封するなど驚異的なパフォーマンスを披露。今やその市場価値は1億ユーロ(約117億円)とも言われており、マンチェスター・ユナイテッドやパリ・サンジェルマンなどメガクラブへの移籍が絶えず騒がれている。本人は昨年11月にSNSで「(ナポリは)男として、そして選手として成長できた場所」と愛を誓っている。
プレースタイル
190cm近い身長と分厚い体を持つ巨漢センターバック。同時に機敏さとスピードもトップクラスであり、前述したサラーとの対戦でも全く引けを取らず、一対一の勝負でも完封して見せた。圧倒的なフィジカルを持ちながらも、鋭い読みやラインコントロールも抜群。プレーエリアも広く、広大なスペースをカバーすることが可能である。
また攻撃面での貢献も大きく、正確なパスでのビルドアップに驚異的な高さを活かしてのセットプレー、そして機を見て最前線まで駆け上がる大胆さも。ナポリでのトレーニング風景では、度々ストライカー顔負けのシュートを叩き込んでいる。
自分に対する絶対的な自信と知性をうまく融合させて最終ラインに君臨する28歳の彼は、ファン・ダイクと並び世界最高のセンターバックの1人と言えるだろう。
動画:プレー&ゴール集
プロフィール・経歴
カリドゥ・クリバリ/Kalidou Koulibaly
1991年6月20日生まれ 187cm 利き足:右
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2010-11 | メス | 19試合・1得点 |
2011-12 | メス | 22試合・0得点 |
2012-13 | ヘンク | 25試合・1得点 |
2013-14 | ヘンク | 27試合・2得点 |
2014-15 | ナポリ | 27試合・1得点 |
2015-16 | ナポリ | 33試合・0得点 |
2016-17 | ナポリ | 28試合・2得点 |
2017-18 | ナポリ | 35試合・5得点 |
2018-19 | ナポリ | 35試合・2得点 |
2019-20 | ナポリ | 25試合・0得点 |
2020-21 | ナポリ | 15試合・0得点 |
※成績は国内リーグ(2021年2月16日現在)
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