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【コラム】ヨーロッパスタイルのミラン、その土台は守備陣カルルとトモリから始まる | セリエA

【コラム】ヨーロッパスタイルのミラン、その土台は守備陣カルルとトモリから始まる | セリエADAZN
【欧州・海外サッカーニュース】ワールドクラスの戦いを視野に入れるミランのステファノ・ピオリ監督は、よりアグレッシブなプレースタイルを選択し、守備ラインをDFフィカヨ・トモリとDFピエール・カルルに託した。

2日(日本時間)のコッパ・イタリアのインテル戦で約60分間にわたってセンターバックのコンビを組み、FWラウタロ・マルティネスとFWエディン・ジェコを封じてみせたミランのDFフィカヨ・トモリとDFピエール・カルル。続く7日のナポリ戦では、初めて試合開始からCBの位置で共にプレーし、FWヴィクター・オシムヘンを無得点に抑えた。

ビッグマッチ2試合において、いずれも高い攻撃力を誇る危険な相手を封じたミランの2人のCBには、スポットライトが当てられている。

これまでも高い評価を受けてきたトモリとっては、改めてその守備のクオリティを示す場となったが、一方、下部組織を過ごしたリヨンのトップチームでデビューすることなく、ほぼフリーでミランに加入したカルルにとっては、才能が花開いた重要な舞台となった。2000年生まれの若者は、わずかな期間でミステリアスな存在から確かな存在へと成長を見せた。

Serie A TIM 2021/22 - Milan: Fikayo Tomori

サプライズを巻き起こすカルル

1-0でミランの勝利に終わったスタディオ・ディエゴ・アルマンド・マラドーナのビッグマッチ。そこでカルルが見せたパフォーマンスには、目を引くものがあった。『DAZN(ダゾーン)イタリア』で解説者を務めるマルコ・パローロ氏は、このように語っている。

「彼は過去に“サプライズ”であったが、ナポリでは“大きなサプライズ”になった。オシムヘンに対してピッチ全面で見せた守備のクオリティは目を見張るものがある。正しいタイミングで距離を縮め、パーソナリティも示した。トモリの素晴らしいパートナーになるだろう」

ミランが求めたヨーロッパタイプのセンターバック

現代サッカーにおいて、ピッチのあらゆるエリアで1対1の勝負に受けて立つことができる能力は、評価すべき特徴だろう。かつてミラン幹部のパオロ・マルディーニ氏は、「数メートル高い位置でプレーできる選手がいれば、チームがコンパクトになり、相手へのプレッシャーを高めることができる。ピッチ全面で1対1に対応して守れるDFを求めている」とDFの理想像を語った。マルディーニ氏がカルルとトモリの獲得に乗り出した当初はやや驚きもあったが、こうして2人の加入は実を結ぶ結果となった。

パローロ氏とともに『ダゾーン・イタリア』でコメンテーターを務める元ユヴェントスDFのアンドレア・バルザーリ氏はこのように解説する。

「世界レベルにおいて、こうした選手は常に存在していた。だがイタリアでは、もう少し下がった位置に守備ラインを敷き、どちらかと言うと、1つのブロックとして機能させることの方が多かった。イタリア国外では、ミランがナポリ戦で見せたような守備をする傾向にある。カルルはトモリと同様に、ヨーロッパタイプのDFと言えるだろう。こうしたプレースタイルは、2人の特徴を際立たせることができる」

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カルルとトモリのコンビ結成で何が変わる?

まず何よりも目に付くのは、チームの重心だろう。だが大きく前方に移動するわけではない。なぜならピオリは出場メンバーに関わらず、高い位置を取って相手にプレッシャーをかけるようチームに求めてきたからだ。だがナポリとの一戦では、ミランは絶えずピッチの半分を空け、オシムヘンが縦への攻撃を狙えるスペースを残していただけに、大きな反響を呼んだ。

カルルとトモリは、広いスペースでのスピード勝負に挑まなければならないリスクもあったが、オシムヘンのマークとカバーリングの役割を交互にこなし、ナポリFWを抑え込むことに成功した。より高い位置を取るチームは、相手のビルドアップの際に生まれたスペースを突き、より果敢に攻撃的にプレーすることができる。

アレッシオ・ロマニョーリやシモン・ケアーのようなより戦術的なDFではなく、カルルとトモリのような2人がピッチに立つことで、ミランにこのような変化が生まれるということだ。

Il difensore del Milan Kalulu contrasta l'attaccante del Napoli Osimhen in Serie A TIM

21歳のカルルの今後の進化は?

サンシーロにおいて、要求の多いミランのサポーターの目の前でプレッシャーを感じることなくプレーしたことは、カルルにとって大きな成功と言える。もはや重要な試合でプレーする彼を見て、震え上がる者など誰もいないだろう。今や若きフランス人DFは、数々のタイトルを手にした同僚たちよりも確かな存在となったのだ。

L'esultanza del difensore del Milan Pierre Kaluluしかしピエール・カルルの成長はまだ始まりに過ぎない。今シーズンに入ってからも、彼の正確性を欠いた守備がミランの失点やポイントの取りこぼしにつながった場面が散見されている。だがきっと時間が彼の味方となるはずだ。

パローロ氏は、21歳DFの今後の課題を指摘している。「特に狭いスペースにおいて、純粋なマークの際の読みを改善しなければならない。広いスペースを守る時以外のシーンで成長できる余地があるだろう」と述べ、さらなる進化に期待を寄せた。

文・マックス・クリスティーナ

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