ブンデスリーガ最少失点を誇るライプツィヒの最終ラインで、ひと際大きな輝きを放っているのがU-21フランス代表のCBダヨ・ウパメカノだ。怪我に泣かされた18-19シーズンの鬱憤を晴らすかのように躍動し、国内外におけるチームの躍進に貢献している。
フランス北西部のエルベーに生まれたウパメカノは、FCエルベーやヴァランシエンヌなどの下部組織を経て、2015年夏にオーストリアのレッドブル・ザルツブルクに移籍。当時まだ16歳だったが、家族との相談の末に異国でのチャレンジを決断した。
加入初年度の主戦場はザルツブルクの事実上のセカンドチームであるリーフェリンクで、クサーヴァー・シュラーガー(現ヴォルフスブルク)や奥川雅也(現ザルツブルク)らとプレー。そして、翌シーズンには弱冠17歳でトップチームのレギュラーとなり、わずか半年後の17年1月に姉妹クラブのライプツィヒに引き抜かれることになった。
ブンデスリーガ適応には相応の時間がかかると見られたが、しかしウパメカノはすぐに頭角を現す。試合に出たり出なかったりを繰り返したのは最初の数ヶ月だけで、2年目にはジェローム・ボアテングらリーグ屈指のCBと比較されるほどの成長を遂げた。翌18-19シーズンは膝の怪我で後半戦をほぼ棒に振ったものの、今季は再びチームに不可欠な戦力となり、国内外のビッグクラブから注目を集める“人気銘柄”になっている。
本人が望むテップアップ移籍とともに、時間の問題と見られるのがフランス代表デビュー。ドイツ『ビルト』が「本人と口頭合意」と報じたバイエルンあたりのビッグクラブでも輝くようなら、すぐにディディエ・デシャン監督から声がかかるはずだ。いや、むしろ現時点でA代表デビューを飾っていないのが不思議と言えるほどの大器だ。
プレースタイル
ライプツィヒの同僚で、ブンデスリーガ屈指の快足FWとして鳴らすティモ・ヴェルナーが「あんなに速いセンターバックは見たことがないよ」と舌を巻く脚力の持ち主で、強靭なフィジカルも兼備。スピード勝負、空中戦のどちらでも相手に後れを取ることは滅多にない。
現代の守備者らしく優れたボールテクニックも強み。ビルドアップ時に相手のハイプレスに晒されても動じずに、ドリブルで持ち運ぶか味方へ正確なパスを通せる。「最高のCBだ」と絶賛するのはライプツィヒのユリアン・ナーゲルスマン監督だ。
動画:ディフェンス集
プロフィール・経歴
ダヨ・ウパメカノ/Dayot Upamecano
1998年10月27日生まれ 182cm・68kg 利き足:右
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2015-16 | リーフェリンク | 16試合・0得点 |
ザルツブルク | 2試合・0得点 | |
2016-17 | ザルツブルク | 15試合・0得点 |
ライプツィヒ | 12試合・0得点 | |
2017-18 | ライプツィヒ | 28試合・3得点 |
2018-19 | ライプツィヒ | 15試合・0得点 |
2019-20 | ライプツィヒ | 28試合・0得点 |
2019-20 | ライプツィヒ | 22試合・1得点 |
※成績は国内リーグ(2021年3月18日現在)
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