【サッカー日本代表】パリ五輪世代候補 注目選手メンバーリスト【CMF編】

CMF

これまでの大岩剛監督の選手選考を踏まえた上で、セントラルプレーヤーに求められる資質は“タフさ”だ。ドバイカップに招集された藤田譲瑠チマ（横浜F・マリノス）、田中聡（湘南ベルマーレ）、川﨑颯太（京都サンガF.C.）、松木玖生（FC東京）も献身的に戦えるタイプ。怪我の影響で一度も活動に参加していないが、各年代の世代別代表でリーダー役を担ってきた松岡大起（清水エスパルス）も監督好みのプレーヤーだろう。

ただ、司令塔タイプを求めていないわけではない。レフティの山本理仁（東京ヴェルディ）は守備のタスクを全うした上で、創造性豊かなプレーで攻撃面にも顔を出して評価を高めた。同タイプで継続して招集されている櫻井辰徳（徳島ヴォルティス）も、今以上に汗をかける選手になればメンバー入りのチャンスは十分にある。

注目選手

松木玖生（FC東京）

(C)J.LEAGUE

生年月日:2003年4月30日
今季成績:13試合1得点（5月23日時点）

青森山田高校時代から何事にも動じないメンタリティーを持ち合わせていた。昨秋のAFC U-23アジアカップ予選の初戦でも先制点を決め、最年少組とは思えない勝負強さを見せている。プロに進んでも、スタンスは変わっていない。開幕戦の序盤こそ地に足がつかないような場面もあったが、以降は堂々とした振る舞いでレギュラーに定着した。「自分の特徴はメンタルの強さ」と言い切るように、幼い頃から磨いてきた最強の武器はパリ五輪世代の誰よりも際立っている。

藤田譲瑠チマ（横浜Ｆ・マリノス）

(C)J.LEAGUE

生年月日:2002年2月16日
今季成績:11試合0得点（5月23日時点）

東京ヴェルディユース時代は高校2年生まで試合映像を撮影する役割を担っていた。そんな当時を思えば、今の姿は想像が付かないだろう。甲高い声で仲間に指示を飛ばしながら、必要であれば厳しい声を掛けることも厭わない。ドバイカップでは初めて国際試合で主将を任され、主審にゲームコントロールを促す姿も見られた。今や代表の常連となり、チームリーダーとしての頼もしさは日を追うごとに増すばかり。パリ五輪世代のまとめ役として、ピッチ内外で欠かせない存在だ。

松岡大起（清水エスパルス）

(C)J.LEAGUE

生年月日:2001年6月1日
今季成績:7試合0得点（5月23日時点）

彼を悪く言う人を見たことがない。高校3年生次にサガン鳥栖史上初の高校生Jリーガーとなった時もそうだった。トップチームの活動を優先した影響で鳥栖U-18のトレーニングには参加できなかったが、同年代の仲間のためにボール拾いなどを率先して行う姿があったという。そうしたスタンスは清水でも代表でも変わらない。怪我の影響でU-21代表の活動に一度も参加していないが、チームのために振る舞う姿勢は大岩ジャパンに不可欠だ。

山本理仁（東京ヴェルディ）

(C)J.LEAGUE

生年月日:2001年12月12日
今季成績:13試合1得点（5月23日時点）

以前は綺麗にプレーする姿が目に付いた。2019年12月の代表合宿では誰よりも声を張り上げていたが、球際で弱さを露呈。Jの舞台でも苦戦し、守備への迷いから攻撃でも創造性豊かなプレーが薄れてしまった。しかし、自身の課題に目を向け、徐々に本来の姿を取り戻したことで「プレーしていて本当に楽しい」と言えるまでに復活。ドバイカップ同様のパフォーマンスが発揮できれば、さらなる飛躍も見えてくる。