3月24日にFIFAワールドカップ(W杯)予選プレーオフ準決勝の北マケドニア戦に臨むイタリア代表。この一戦に勝利しても、29日にポルトガル対トルコの勝者との決勝が待ち受けている。ロベルト・マンチーニ監督率いるアッズーリ(イタリア代表の愛称)はこの試練を乗り越えられるか。
60年ぶりの予選敗退を喫した前回大会当時とは異なり、今のアッズーリにはEURO2020を制した「現・欧州王者」の看板がある。ユヴェントスのFWフェデリコ・キエーザが負傷離脱中とはいえ、ワールドクラスのGKジャンルイジ・ドンナルンマをはじめとする戦力の水準も高まった印象だ。
その背景にあるのが、イタリアサッカー全体で取り組んできた若手育成とマンチーニ監督の功績だ。DAZNの『SERIE A FREAKS』(毎週火曜)に出演したセリエA解説者の細江克弥氏がこう説明する。
「2010年のW杯敗退後、イタリアサッカー協会全体として若手をしっかり育成しましょうと。同じプレーモデルを共有した各カテゴリーの代表チームを作って、自分たちの理想とするサッカーに合う選手をきっちり育てていこうという改革に乗り出しました。それが実って、そこから出てくる選手がいて、マンチーニさんが協会全体の考えていた流れを(ピッチで)表現しようとした」
マンチーニ監督は具体的にどんな施策を講じたのか。細江氏は若手の早いタイミングでのアッズーリ招集・抜擢を挙げる。
「(ローマのニコロ)ザニオーロとかまだセリエAデビューしていない頃から代表に呼んだりしました。今の中心になっている(ニコロ)バレッラとか、その辺りの世代もそうですけど、すごく勇気を持ってそれを使ってきたというのは大きかったですね」
また、マンチーニ体制では毎回30人以上のメンバーが招集されるなど、大所帯での活動が当たり前になっている。マリオ・バロテッリの約3年半ぶりとなる復帰が話題をさらった今年1月は37人だった。来るプレーオフに向け、細江氏が力を込める。
「ここで生かされるべきなんですよ、30何人も呼んできたことが。新しい選手を呼んできても、マンチーニ監督のサッカーってみんなある程度知ってるから。ここできっちり表現したいです」
アッズーリ、そしてイタリアサッカー界の未来を左右する運命のプレーオフまであと21日──。
SERIE A FREAKS
- 配信: DAZN
- 配信日:毎週火曜日
- 出演:北川義隆、細江克弥
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