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【補強の真相】札幌・三上GMが語る強化の鍵は「得点を奪う能力」と「フルコートマンツー」｜Jリーグ

DAZN NEWS「やべっちスタジアム」

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【国内サッカー・インタビュー】就任4年目を迎えるミハイロ・ペトロヴィッチ監督の下、タイトル獲得を目指す北海道コンサドーレ札幌。今回、札幌のゼネラルマネージャー（GM）を務める三上大勝氏にインタビュー。先日の「やべっちスタジアム」内で配信された内容に未公開部分を加えてお届けする。

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見据えるは「フルコートマンツー」からの進化

ーー昨シーズンを振り返り、良かった点と悪かった点を教えてください。

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昨シーズン、新しいチーム戦術の1つとして「フルコートマンツー」という戦術を試みました。こういった形で新しい戦術をチーム全体としてトライできたことに関しては非常によかったなと。

トライすることによって、当然、課題や今後の自分たちの戦い方のベース、その可能性を見極めることができてすごくよかったと思っています。さらに選手個々人、若い選手中心に飛躍的に成長してきてくれています。そういったことを感じられたことに関しても、良かった点だと思っています。

一方で、改善点は、先ほどお話しした「フルコートマンツー」を取り入れた中で、相手がどんなスタイルであろうとまずは自分たち（のサッカー）をやってみようと。

まずは試してみる時期だからということで、割り切ってやっていたところもありますが、やはり（フルコートマンツー）一辺倒になってしまった。90分のゲームの内容、流れの中で、それがかなり良いときと、逆にそれが自分たちの首を絞めてしまうこともありました。その使い分けを改善していかないと、安定した戦いは難しいと感じていて、それを改善点として今季トライしていきたいと思っています。

ーー昨季は先制された試合が多く、不利な試合展開が多かったように感じます。

昨年、志向した「フルコートマンツー」は冒頭でお話ししたように、一辺倒でやっていたこともあって、まさしくそれが課題なのかなと感じています。

ただ、一方で、今回補強した選手の中には、基本的にスピードに長けた選手が揃っていると思っています。失点の割合を考えていったときに、どうしても攻めきれず、逆に相手のカウンターの餌食になってしまうケースがありました。

また、札幌は３バックを敷いていますが、この3枚のDFそれぞれが常に1対1の局面になりやすいところがあるので、まずこの1対1で負けないこと、その1対1に負けたときはどうカバーしていくのかを、グループとして、チームとしてどうやっていけるか、というのが大きな要素かなと思っていました。

その辺のことも、いま監督と話し合いながら、それに向けた改善、そしてそのための補強を進めている状況です。

ーー今オフの補強ポイントはどのように考えていたんでしょうか？

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まずは私たちの中でミシャ監督が3年間やってきたこと、そして選手たちがしっかり成長してきている中で、かなり攻撃におけるデータ上の数値はJ1の中でもかなり上位の方に来ていると思っています。

ただ残念ながら、それが最終的な得点というところにいくと、まだまだ上位のチームと少し開きがあると思っていたので、最後のところで得点をきちんと奪える選手。

そして昨年途中から取り入れた「フルコートマンツー」という戦術を今季一部でも取り入れたときに、それを可能な選手、そういった特徴を持っている選手。

これを大きな2大補強ポイントとしてクラブで考え、今年補強させてもらいました。

ーー攻撃的な選手としてはFWガブリエル選手を獲得しています。どういった点を期待していますか？

我々は得点をあげていかなくてはいけないと思っています。なので、一言で言えば得点を期待しています。

彼の場合、クロスからの得点、ショートカウンター、ロングカウンターからの得点、そして中央のスルーパスからの得点、どの得点に関しても顔を出せる特徴を持っていると思っています。これしかできないという得点源ではなく、我々がいま目指している、双方向、いろいろな多角的な攻撃のバリエーションの中でも常に得点を取れる。そういったことをガブリエル選手には期待して獲得させていただきました。

ーーまた、MF青木亮太選手は新戦術においてかなり期待していますか？

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青木に関しては、攻撃面でクオリティの高い選手だと思っています。自分自身で運ぶこともできますし、時間を作ることもできる選手と思っていて、そういった意味では攻撃のアクセントに1つ大きな要素として、彼の能力は重要になっていると思っています。

ーー守備面で特に期待している選手はいますか？

全選手に期待しています。それは長いシーズン、今年度においてもオリンピック（東京五輪）等々があることも踏まえ、過密な日程になることはわかっています。

そういったこともあり、（スタメンの）11人が我々の目指すサッカーをできればいいということではなく、やはり20人、25人の選手が同じようにできなければいけないと思っています。

そういった意味で言えば、今回補強した全選手にその可能性と、そしてそれを実行できるであろう能力があると僕は信じています。本当に全選手に期待をさせていただいている状況です。

「小野伸二と一緒にプレーした方がうちの選手の心に響く」

ーーチームの軸として期待している選手を教えてください。

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ここ数年、いろいろなことを理解し、ピッチの中でも表現してくれている選手の一人で重要な選手としてMF宮澤（裕樹）選手がいると思っています。そういった意味で宮澤が引き続きオンザピッチ、オフザピッチ含めた中で、我々クラブ、チーム、そして監督が目指すサッカーの方向性を彼が体現してくれることを期待しています。彼に掛かる期待というのは非常に大きいと思っています。

ーー一方で、もう少し頑張ってほしい選手はいますか？

ケガで泣かされていますけど、うちのMF深井（一希）という選手はもっとやれる選手だと思っています。シーズン終盤の方は、本当にそのパフォーマンスを証明してくれたなと。今シーズンしっかりとコンディションを整え、ケガの少ない状況を作ってもらいながら、彼の本来持っているポテンシャルを出してくれれば、本当にチームにとって大きいと感じています。

ーー若手選手たちにはどんな思いを持っていますか？

おかげさまでFW小柏（剛）やGK中野（小次郎）は、彼らが所属している大学、そしてそのサッカー部に協力を得て昨年、強化指定選手としてプレーしてもらいました。昨年からある程度チームに合流し、すでに数試合公式戦にも出場しているので、我々のチームコンセプトに関しては彼らも新人選手でありますけど、十分理解してきた上で、これから始まるキャンプに参加し、そして今シーズンの開幕に向かっていけると思っています。僕らの中では新人というよりは貴重な戦力、そういう位置づけで彼らを見させてもらっています。

ーー今季の注目としてMF小野伸二選手が加入しました。

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まず伸二自身、まだまだ成長できる選手だと思っています。その成長をこのサッカーの中で彼自身見せてほしい、証明してほしいと思っています。

さらに彼に期待している部分で言えば、当然オンザピッチのところで我々がいま、データ上で言うとPAの進入率は高いのですが、そこでのボールロストもまだ多い、攻め切れていない。そこに一つのイマジネーション、技術、いろいろなものが必要だと思っています。

小野伸二はトレーニングの中、公式戦の中でそういったものを具現化できる能力があるんじゃないかと思っています。オフザピッチにおいてもプロとしての在り方、そういったものをかなり影響力大きくやっていただけると思っています。

僕らが正直プロとしてこうあるべきだ、ピッチ上でこんな選択肢があったのではないかと365日言うよりも、小野伸二と一か月一緒にトレーニングと試合をやったほうがうちの選手にはすごく心に響き、そしてそれが残っていくのかなと思っています。

そういったことを伸二には期待しています。

ーー最後に今シーズン目指すサッカーを教えてください。

自分たちの攻撃的なサッカーの特徴を出しつつ、常にエキサイティングで見ている人に対して面白いな、楽しいな、来てよかったなと思ってもらえるようなものを見せながら、勝負にこだわっていきたいと思っています。

提供・『FOOTBALL PROGRAM やべっちスタジアム』

DAZNにて配信されているサッカー番組『FOOTBALL PROGRAM やべっちスタジアム』。メインMCにナインティナインの矢部浩之さん、アシスタントに黒木ひかりさんが、豪華ゲストを迎えて、毎週日曜日23時から旬なサッカー情報をお届けする。