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【川崎フロンターレ優勝特集】優勝の最大の要因は圧倒的な得点力。新システムに命を吹き込んだ指揮官と選手たち|Jリーグ

【川崎フロンターレ優勝特集】優勝の最大の要因は圧倒的な得点力。新システムに命を吹き込んだ指揮官と選手たち|JリーグDAZN
【Jリーグ コラム】川崎フロンターレは25日、4試合を残してJリーグ史上最速での優勝を決めた。今季、圧倒的な力を見せて優勝を手にした川崎Fの強さの要因はどこにあったのか。その内実に迫る。
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キーワードは「超アグレッシブ」

川崎フロンターレがリーグ制覇を達成した。

それも4試合を残す、Jリーグ史上最速で頂点に立った。

独走優勝に至った最大の要因を問われれば、その圧倒的な得点力はやはり無視できない。

シーズン前、鬼木達監督が口にしていたキーワードは「超アグレッシブ」。攻守両面で相手を圧倒していくスタンスを打ち出していたが、中でもこだわったのが“ゴール”だった。

これは引き分けが多く、勝ち切れない試合が多かった昨年の反省があってのものだ。ただ、サッカーがスコアを競うスポーツである以上、結局は、そこに尽きるとも言えた。

優勝を決めた川崎Fは、30試合を終えた時点で「79」という驚異的なゴール数を積み上げている。これは、リーグ歴代最多得点記録である2006年の84に迫る勢いだ。

では今季、どうやってゴールまでの攻め筋を増やしていったのか。

川崎Fと言えば、特に中央からの崩しに自信を持っているチームである。ならば、そこにピッチの幅を意識したサイドアタックを組み込めば、もっと点が取れるはず。ごくシンプルではあるが、そんな算段だったと指揮官は言う。

「真ん中から崩すこだわりは、今でも変わらないです。ただ、それだけ中から崩す力があるのならば、幅も使えばもっと点が取れるんじゃないか。その単純なところを両立させたいという思いがありましたね」(鬼木監督)

もっとも、幅を使った攻撃を機能させたくても、適した人材がサイドにいなければ、それは絵に描いた餅である。ただ幸いにも、今季のチームにはMF長谷川竜也、MF齋藤学といった優れたウインガーが健在。さらに大卒新人ながら、MF三笘薫とFW旗手怜央もワイドで計算できる即戦力だった。

駒がいるのであれば、あとは配置と戦い方をどう落とし込んでいくか、である。

ヒントは欧州最先端の攻撃的なチームから

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そこで導入したのが、新システムの4-3-3だ。ヒントになったのは、マンチェスター・シティやリバプールといった欧州最先端の攻撃的なチームだった。

「シティやリバプールは気になってました。マリノスさん(横浜F・マリノス)もそうですけど、海外のチームですね。なんで4-3-3なのかな、と単純に思い始めました。うちは4-2-3-1で、アンカーとまでは言わないが、ボランチの前に出して4-3-3のような形も出していた。攻撃的と言われていても、そんなに大きく変わらない。でも、その形でやるのであれば明確な方が良いのかなと」(鬼木監督)

指揮官が言うように、選手を配置する違いで言えば、従来の4-2-3-1と大差はない。ただ前線の両サイドがワイドに張りながら、うまく中盤と連動した局面に持ち込めば、攻守両面で迫力が出せる。プレッシングの強度は上がり、高い位置でボールを狩り取れば、ゴール前にも人数をかけて入っていける。「超アグレッシブ」というキーワードを具現化させるには、試してみる価値のある変化だった。

4年目を迎えた指揮官が取り組んだこのチャレンジ。庄子春男GMは「去年の反省を生かしたシステムの変更だった」と振り返り、鬼木監督の手腕を高く評価している。

「キャンプの時期から4-3-3をやりたいと言っていました。去年は4-2-3-1だったが、(前線の)1が孤立してしまうことがあった。ペナルティエリア内に人がいなくて、点に結びつかない。それで、ああいうシステムを取り入れた。今は多いとき5、6人はいる。そういう部分で言うと、良いチャレンジだったと思ってます。何も言うことはないです(笑)」

新システムには、新加入選手だけではなく、既存の選手も刺激を受けながら前向きに取り組んでくれた。キャンプでの対外試合では、圧倒的な破壊力を見せて連日の大勝。新型コロナウィルスの影響で予期せぬ中断があったが、シーズンが再開すると、長谷川、三笘といったウィンガーが序盤から躍動し、攻撃陣が面白いようにゴールを量産した。結果、対戦相手に力の差を見せつけ、第4節で早くも首位に躍り出ている。5人交代が可能となったベンチワークも冴え渡り、後半から一気に突き放す大量得点で連勝街道を突き進んだ。

もちろん、これだけ勝ち続けると相手が研究を入念に準備してくるのは当然のこと。特に2巡目の対戦となると、相手もリベンジを誓って、練りに練った川崎対策を敷いてきた。4-3-3システムの構造的な齟齬(そご)を狙われ、粘る相手に辛勝する試合も少なくなかった。そうした相手の対策に、再度、対策を練ることは「いたちごっこ」になるだけだと指揮官は捉え、ある時期から自分たちのサッカーの質を高める姿勢に重点を置いた。相手うんぬんよりも、強気で相手を上回っていく戦いぶりを貫いた。

そして、優勝が決まった第29節のガンバ大阪戦。センターフォワードのFWレアンドロ・ダミアンが先制弾をあげると、右ウィングのMF家長昭博がハットトリックを達成し、左ウィングの齋藤がダメ押しゴールを記録。4-3-3のシステムが存分に機能し、中央と左右のエリアからゴールを打ち抜く90分を披露した。

それだけではない。何より指揮官が最も重要視している、選手が楽しく、生き生きとサッカーをする光景が、そこにはあった。

「スタートから終わりまで、90分間、自分たちらしい戦いをしてくれました。選手たちに感謝していますし、誇りに思ってます」

試合後の指揮官は、こう胸を張った。

システムに命を吹き込むのは、監督であり、選手である。機能性だけではなく、楽しさも付随するサッカーを表現した川崎フロンターレによる、王座奪還劇だった。

文・いしかわごう

北海道出身。大学卒業後、スカパー!の番組スタッフを経て、サッカー専門新聞「EL GOLAZO」の担当記者に。現在はフリーランスとして、川崎フロンターレを中心に取材。中村憲剛の著書「サッカー脳を育む」、「サッカー上達のためのマインドとメソッド」(ぴあ)の企画&構成を担当。

川崎フロンターレ優勝特集

川崎フロンターレの試合日程

日時対戦カードスタジアム放送予定
12/22(土)15:03サガン鳥栖 H等々力△ 0-0
27/4(土) 19:00鹿島アントラーズ H等々力〇 2-1
37/8(水) 19:30FC東京 A味スタ〇 4-0
47/11(土) 19:00柏レイソル H等々力〇 3-1
57/18(土) 18:00横浜FC Aニッパツ〇 5-1
67/22(水) 19:30ベガルタ仙台 Aユアスタ〇 3-2
77/26(日) 19:00湘南ベルマーレ H等々力〇 3-1
88/1(土) 19:00ガンバ大阪 Aパナスタ〇 1-0
98/8(土) 19:00大分トリニータ H等々力〇 2-0
108/15(土) 14:00北海道コンサドーレ札幌 A札幌ド〇 6-1
118/19(水) 19:00セレッソ大阪 H等々力〇 5-2
128/23(日) 18:00名古屋グランパス A豊田ス● 0-1
138/29(土) 19:00清水エスパルス H等々力〇 5-0
149/5(土) 18:00横浜F・マリノス A日産ス〇 3-1
159/9(水) 18:30ヴィッセル神戸 H等々力〇 3-2
169/13(日) 18:30サンフレッチェ広島 H等々力〇 5-1
179/20(日) 19:00浦和レッズ A埼玉〇 3-0
189/23(水) 19:00横浜FC H等々力〇 3-2
199/27(日) 19:00湘南ベルマーレ ABMWス〇 1-0
2010/3(土) 15:00セレッソ大阪 Aヤンマー〇 3-1
2110/10(土) 18:00ベガルタ仙台 H等々力〇 1-0
2210/14(水) 19:00サンフレッチェ広島 AEスタ〇 2-0
2310/18(日) 19:00名古屋グランパス H等々力〇 3-0
248/26(水) 19:00ヴィッセル神戸 Aノエスタ△ 2-2
2510/31(土) 18:00FC東京 H等々力〇 2-1
2611/3(火・祝) 14:00北海道コンサドーレ札幌 H等々力● 0-2
2711/14(土) 17:00鹿島アントラーズ Aカシマ△ 1-1
2811/21(土) 14:00大分トリニータ A昭和電ド● 0-1
2911/25(水) 18:30ガンバ大阪 H等々力○ 5-0
3011/18(水) 19:00横浜F・マリノス H等々力○ 3-1
3112/5(土) 14:00清水エスパルス AアイスタDAZN
NHK静岡
3212/12(土) 14:00サガン鳥栖 A駅スタDAZN
3312/16(水) 19:00浦和レッズ H等々力DAZN
3412/19(土) 14:00柏レイソル A三協F柏DAZN

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