2012年に当時JFLの佐川印刷SCからキャリアを歩み始めたFW藤本憲明だが、2015年にクラブが活動休止を発表したことで来季以降の所属チームがないという壁にぶつかった。
しかし、この出来事がこの男の運命を大きく変える。2016シーズンからJ3の鹿児島ユナイテッドに移籍し、ひとたびJリーガーの称号を手に入れると、J3リーグでいきなり得点王を獲得。2017シーズンは30試合で24得点と驚異的な数字を残した。
結果を残すことで自らの価値を証明してきた苦労人の勢いは大分トリニータに移籍した2018年以降も止まらず、その年はJ2でチームトップタイの12ゴールを挙げ、6年ぶりのJ1復帰の原動力となった。
そして自身にとって初のJ1となった2019シーズンでは、開幕戦で鹿島アントラーズに2ゴールを決めて強烈なインパクトを残すと、夏にはヴィッセル神戸への電撃移籍を発表。移籍後はベンチを温める試合も多かったが、元日には新国立競技場のこけら落としとなった天皇杯決勝でゴールを挙げ、クラブに史上初のタイトルをもたらした。そして2020シーズンは先発定着とはならなかったがコンスタントにピッチに立ちゴールネットを揺らした。
30歳を過ぎても進化の止まらない藤本。2021年夏には清水エスパルスへと活躍の場を移し、さらなるシンデレラストーリーを紡ぎ出そうとしている。
プレースタイル
どのカテゴリーでもゴールを奪うことで生き延びてきたストライカーの武器は、得点感覚とシュートセンスの高さ。味方のクロスに点で合わせたり、スルーパスをワンタッチで流し込む技術を持つ。
かと思えば、相手のDFやGKの意表を突くタイミングで足を振り、ネットを揺らすこともしばしば。得点パターンはリーグ屈指だ。それに加え、JFL、J3、J2 、J1の開幕戦でゴールを決めた記録を持つなど大一番にも強い。サポーターを喜ばせるゴールパフォーマンスにも注目だ。
動画：プレー&ゴール集
プロフィール・経歴
藤本憲明／Noriaki FUJIMOTO
1989年8月19日生まれ 175㎝・69kg 利き足：右
| シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
|---|---|---|
| 2012 | 佐川印刷SC | 19試合・0得点 |
| 2013 | 佐川印刷SC | 25試合・6得点 |
| 2014 | 佐川印刷京都 | 21試合・8得点 |
| 2015 | SP京都FC | 28試合・9得点 |
| 2016 | 鹿児島ユナイテッド | 27試合・15得点 |
| 2017 | 鹿児島ユナイテッド | 30試合・24得点 |
| 2018 | 大分トリニータ | 26試合・12得点 |
| 2019 | 大分トリニータ | 21試合・8得点 |
| 2019 | ヴィッセル神戸 | 7試合・1得点 |
| 2020 | ヴィッセル神戸 | 28試合・6得点 |
| 2021 | ヴィッセル神戸 | 9試合・0得点 |
| 清水エスパルス | 9試合・1得点 |
※成績は国内リーグ（2021年12月8日現在）
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