セリエA第37節を終えて、ミランはリーグ戦5連勝で合計83ポイントを獲得して首位をキープ。来週末の最終節でサッスオーロに引き分け以上の結果を収めるか、負けても2ポイント差で追うインテルが勝利を逃せば、11年ぶりのリーグ優勝が決定する。『ダゾーン・イタリア』の「Sunday Night Square」に出演した解説者のバルザーリ氏がミランを分析した。
「おそらくミランは一番成長したチームだろう。若手選手を選ぶのが上手く、その選手たちが成長し、クオリティを示した。さもなければ、最終節まで優勝争いを繰り広げられなかっただろう。開幕当初、カンピオーネ(王者)やフェノーメノ(怪物)とは言えなかった選手たちが、徐々に重要な選手へと成長していった」
「ミランに直近の数試合のような意欲と意気込みがあり、気楽に試合に臨むことができれば、ミランは決められるはずだ。サッスオーロのことを心配してはならない。難易度としては中くらいだろうか。ミランは決めるだろう」
圧巻のテオのプレーに解説陣は賛辞
ミラン対アタランタ(2-0)の75分、DFテオ・エルナンデスが自陣ペナルティエリア手前から相手陣内まで独走した末、素晴らしいゴールを挙げた。1996年9月8日のミラン対ヴェローナ(4-1)のジョージ・ウェアのゴールを彷彿とさせるプレーに、同僚のFWラファエウ・レオンも驚き、頭を抱えたほか、GKマイク・メニャンもSNS上で「(リオネル)メッシですらこんなことはできない」とゴールを称えた。
バルザーリ氏もフランス人DFを絶賛。「テオはボールを奪うとエンジンをかけた。それもピッチを斜めに横切り、方向転換をして、さらにディアゴナーレ(対角線)にシュートを放つ力まで残していた」とコメントした。続いて同じく解説者を務めるマルコ・パローロ氏も、「ボールを持ったまま、加速していった。ありえない」と脱帽した。
さらにイタリア人ジャーナリストのアンジェロ・カロテヌート氏は冷静にミランDFを分析。「テオはミランにおけるサイドバックの役割を変えた。もはや脇役ではない。サイドから中央へと切れ込むだけでなく、1プレーの中でも何度かポジションを変えることがある」と述べた。
続いてユーヴェOBは、カリアリ対インテル(1-3)でドッピエッタ(1試合2得点)をマークし、今シーズンのセリエA21得点目を記録したFWラウタロ・マルティネスにも言及。「彼はすべてを兼ね備えている。(セルヒオ)アグエロに似ていて、1トップでもセカンドトップでもできる能力を兼ね備えている
キエッリーニ不在のユーヴェは?
またバルザーリ氏は、かつて共に3バックを組んだ元同僚のDFジョルジョ・キエッリーニのユヴェントス退団についても触れた。
「彼のような選手を失う意味は大きい。ユーヴェは現在、こうした人材が不足している。ジョルジョがチームを去ると、残るのはレオナルド・ボヌッチだ。他にも2、3人いると思うが、イタリア人ではないし、ユーヴェの世界を語れる者がいなくなる。選手としてだけでなく、人間的な観点からも失うものは大きい。キエッリーニが持っているようなリーダーシップを見つけるのは難しいかもしれない」
最後に元イタリア代表DFは、MFポール・ポグバのユーヴェ復帰の可能性について自身の考えを述べた。
「ポグバをトリノへ連れてくることができるかどうか見守る必要がある。ユーヴェが必要とするのは、クオリティとパーソナリティのある選手であると同時に、すでにユーヴェの環境を知っているか、もしくは重要なチームでのプレー経験がある選手なので、スタートラインは満たしていると言えるだろう」
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