スペイン・バスク地方出身のアンデル・エレーラだが、キャリアをスタートさせたのはレアル・サラゴサ。2008-09シーズンにBチームでの活躍が高く評価されると、19歳でトップチームデビューを果たした。2010-11シーズンは初のラ・リーガ1部挑戦。そして2011年夏、生まれ故郷の強豪アスレティック・ビルバオへの移籍を果たす。
ビルバオ移籍後すぐさまレギュラーの座を獲得すると、初年度でヨーロッパリーグ（EL）とコパ・デル・レイの決勝を経験。在籍3シーズンで128試合に出場して才能を開花させた。そして2014年夏、そのプレーに目を付けたマンチェスター・ユナイテッドが契約解除金3600万ユーロを支払い獲得を決めている。
初の海外挑戦となったが、ここでもすんなりと適応。ルイ・ファン・ハールやジョゼ・モウリーニョ政権でも重要な立ち位置を築いた。2016年に自身初のメジャータイトルであるリーグ杯優勝を経験すると、翌シーズンはEL決勝でMVPに輝くなど、クラブの初優勝に大きく貢献した。
しかし、本人は残留を望んでいたものの、2019年夏に契約満了を持って退団することに。フランス王者パリ・サンジェルマン（PSG）と契約した。パリではケガに悩まされてシーズンの大半を棒に振ったものの、コロナ禍による中断をはさんで8月に再開したチャンピオンズリーグでは躍動。相手の長所を潰す役割を見事に全うし、クラブ史上初の決勝進出の立役者の1人となった。
プレースタイル
特別なフィジカルやスピードを持っているわけではないが、圧倒的な戦術理解度でチームを助ける。若いころはトップ下やウイングなど攻撃的なポジションを主戦場としていたが、キャリアを重ねていくにつれてピッチ中央でのプレーがメインとなっている。
特に守備時の動きは秀逸で、タスクを黙々とこなしていく。これまでモウリーニョやトーマス・トゥヘルら知将もその頭脳を高く評価し、相手のストロングポイントを潰す役割を与えてきたが、それを忠実に実行してきた。目立つことは少ないかもしれないが、その貢献度は計り知れない。
プロフィール・経歴
アンデル・エレーラ／Ander Herrera
1989年8月14日生まれ 182cm 利き足：右
| シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
|---|---|---|
| 2008-09 | レアル・サラゴサ | 19試合・2得点 |
| 2009-10 | レアル・サラゴサ | 30試合・2得点 |
| 2010-11 | レアル・サラゴサ | 33試合・2得点 |
| 2011-12 | アスレティック・ビルバオ | 32試合・1得点 |
| 2012-13 | アスレティック・ビルバオ | 29試合・1得点 |
| 2013-14 | アスレティック・ビルバオ | 33試合・5得点 |
| 2014-15 | マンチェスター・ユナイテッド | 26試合・6得点 |
| 2015-16 | マンチェスター・ユナイテッド | 27試合・3得点 |
| 2016-17 | マンチェスター・ユナイテッド | 31試合・1得点 |
| 2017-18 | マンチェスター・ユナイテッド | 26試合・0得点 |
| 2018-19 | マンチェスター・ユナイテッド | 22試合・2得点 |
| 2019-20 | PSG | 8試合・1得点 |
| 2020-21 | PSG | 20試合・1得点 |
※成績は国内リーグ（2021年2月22日現在）
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