試合の概要
チャンピオンズリーグ(CL)初出場ながら旋風を巻き起こし、ベスト8にまで進んだアタランタ。3季連続ラウンド16敗退という不名誉な記録を破り、今季こそビッグイヤーを狙うパリ・サンジェルマン(PSG)。イタリア、フランスの両雄による、一発勝負の準々決勝だ。
アタランタ(3位 勝点78 | 23勝9分6敗 | 98得点48失点)
グループステージ3連敗スタートから、最後の2試合で連勝で突破。ラウンド16では2試合合計8-4でバレンシアを下し、CLデビューシーズンながら準々決勝まで駒を進めたアタランタ。1月後半からは公式戦19試合無敗(15勝4分け)を記録するなど、2020年は無類の強さを発揮してきた。
今季のセリエA総得点数は「98」と、直近約70年間で最多得点記録に。ドゥバン・サパタ(18ゴール)、ルイス・ムリエル(18ゴール)、ヨシップ・イリチッチ(15ゴール)の3人が15ゴール越えを果たし、絶対的なキーマンである主将アレハンドロ・ゴメスは14アシストと、攻撃陣は世界屈指だ。『UEFA』リポーターが「今の調子ならばどんなチームにも勝てる」と話しているが、そう感じさせるだけの確かなスタッツ・内容を見せてきている。
しかし、PSG戦ではここまでCL7試合で5ゴールを奪ってきたイリチッチが個人的な問題で欠場に。さらに守護神ピエルルイジ・ゴッリーニも負傷で離脱しており、主力2人を欠いて臨むことになる。確かに痛手だが、それでも就任4年目を迎えたジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督の戦術は隅々にまで浸透し、やることは変わらないだろう。PSGに敵陣からマンツーマンで襲い掛かり、はA・ゴメスを中心としたポゼッション、ボール保持者を何人もの選手が追い抜く迫力のある攻撃で先制点を狙いたい。
注目選手:アレハンドロ・ゴメス
「パプ」の愛称で親しまれるアタランタの絶対的なキーマン。ピッチの至るところに顔を出しながら、ビルドアップからフィニッシュまで攻撃のすべてをこなすアタッカーだ。彼がボールを持った瞬間、アタランタは攻撃のスイッチが入る。セリエA最終盤は絶好調で、リーグ最優秀MFにも輝いた。PSGはこの主将を捕まえない限り、失点は免れないだろう。
予想スタメン(3-4-1-2)
GK:スポルティエッロ
DF:トロイ、パロミーノ、ジムシティ
MF:ハテブール、デ・ローン、フロイレル、ゴセンス、A・ゴメス
FW:マリノフスキー、サパタ
パリ・サンジェルマン(優勝 勝点68 | 22勝2分3敗 | 75得点24失点)
今季のCLグループステージでは5勝1分け。失点したのはわずか1試合のみ(第5節レアル・マドリー:2-2)と見事な成績で勝ち上がったPSG。リーグ・アンの早期打ち切りに伴い5カ月近く公式戦から離れたが、クープ・ドゥ・フランス、クープ・ドゥ・ラ・リーグを制して国内3冠を達成している。
特にクープ・ドゥ・ラ・リーグ決勝リヨン戦はPK戦までもつれ込む熱戦となり、優勝達成後にパブロ・サラビアは「この勝利は自信になる。今のチームは巨大な自信を手にしているんだ」とチームにポジティブな影響を与えたと言及。試合勘の不足を指摘する声もあったが、2度のカップ戦ファイナルを経験したことでそれも解消されているだろう。
しかし、準々決勝ではチームの“心臓”マルコ・ヴェッラッティが負傷欠場に。また好調だったアンヘル・ディ・マリアを出場停止で欠くなど、クラブを支えてきた2人が不在となる。その一方で、欠場濃厚だったキリアン・ムバッペが全体練習に復帰したことは朗報だ。攻守両面で前掛かりとなるアタランタは後方に大きなスペースが広がりやすいため、その空けた穴を確実に突くことが必要だ。またマンツーマンで守備をする相手に対し、局面でのデュエルに勝利すれば勝利への道は開けるだろう。そういった意味でも、背番号7の復帰は大きなアドバンテージとなりそうだ。
注目選手:ネイマール
PSGが悲願のビッグイヤーを託したブラジルのスーパースター。ここ数年間はクラブや代表の活動に参加し続けてきた影響もあってか度重なるケガに悩まされ続けてきたが、コロナ禍による中断がリフレッシュになっただろう。CLラウンド16では2試合連続ゴールでチームをけん引しただけに、この一発勝負でもクラブやファンの大きな期待を背負うことになる。
予想スタメン(4-3-3)
GK:ナバス
DF:ケーラー、T・シウバ、キンペンベ、ベルナト
MF:パレデス、マルキーニョス、ゲイエ
FW:サラビア、イカルディ、ネイマール
放送・配信予定
- 配信:DAZN
- キックオフ:2020年8月13日(木)日本時間4:00
- 解説:名波浩 実況:西岡明彦
- 会場:エスタディオ・ダ・ルス
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