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【コラム】浦和レッズ、V字回復。リカルド・ロドリゲス監督の手腕と膨らむ期待|Jリーグ

【コラム】浦和レッズ、V字回復。リカルド・ロドリゲス監督の手腕と膨らむ期待|JリーグDAZN
【国内サッカー・ライターコラム】開幕6試合こそ結果が残せなかったが、ここに来て3連勝と浦和レッズが調子を上げている。スペイン人指揮官のリカルド・ロドリゲス監督の下、浦和にどんな変化が起きているのか。好調の要因を探る。
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チームにポジショナルプレーを持ち込んだ新指揮官

どうやら産みの苦しみの時期から、抜け出したようだ。今季、スペイン人指揮官のリカルド・ロドリゲス監督を迎えた浦和レッズのことである。

3月を終えた時点では、リーグ戦1勝2分3敗の13位に沈んでいたが、4月3日の第7節・鹿島アントラーズ戦で4試合ぶりの勝利を飾ると、清水エスパルス、指揮官の古巣・徳島ヴォルティスを破って3連勝を達成。10位に浮上し、目標とするACL出場圏内の3位まで勝ち点4差に迫ってきた。

この鮮やかなV字回復の要因は、いったいどこにあるのか――。

リカルド・ロドリゲス監督が浦和に持ち込んだのは、ポジショナルプレーと呼ばれる戦術だ。選手の立ち位置を変えながら優位性を保ち、ゲームの主導権を握って相手を攻略していく。

成果は思いのほか早く現れた。

FC東京との開幕戦は1-1の引き分けに終わったものの、狙いとしたビルドアップの形を何度も出せたことは、「1試合目にしては選手たちの理解が早く、表現できたところがたくさんあった」と指揮官も驚くほどだった。

しかし、当然のことながら、チーム作りは始まったばかり。第2節のサガン鳥栖戦では相手のプレスに苦しみ、0-2の敗戦。第3節では最下位に沈む横浜FCを2-0と下して初勝利を飾ったが、第4節の横浜F・マリノス戦は0-3と完全に力負け。

第5節の北海道コンサドーレ札幌戦は0-0の引き分けに持ち込んだものの、第6節の王者・川崎フロンターレ戦は0-5の大敗を喫してしまう。

もっとも、連戦が続き、戦術トレーニングを積む時間が少なかったのも事実。川崎F戦後に迎えたインターナショナルマッチウイークこそ、V字回復のポイントだった。指揮官が説明する。

「2週間じっくりトレーニングを積む時間があったので、1週目は守備にフォーカスしました。特にペナルティエリア内の守備で、簡単に相手FWにボールを付けられて、プレーされた場面があったので、そこを修正しました。2週目は攻撃を中心に、システムの変更など、バリエーションを増やすことを行いました。また選手も入れ替えました。それまで出ていた選手が悪かったわけではなく、より良い状態の選手を起用しようと考えたのです」

変化をもたらした偽9番システム

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より良い状態の選手とは、開幕から出番のなかったDF西大伍、FW武藤雄樹、MF武田英寿、MF柴戸海のことである。

キャンプで怪我を負った西は3月27日のJリーグYBCルヴァンカップ第2節・柏レイソル戦で公式戦初出場を飾り、右サイドのビルドアップをよりスムーズにさせた。

さらに大きかったのが、28日に行なわれたエリートリーグの札幌戦だ。システムを[4-2-3-1]から[4-1-4-1]に変更。しかも、1トップの武藤が中盤をサポートするために下がり、両ワイドやインサイドハーフが飛び出していく「ファルソ・ヌエベ(スペイン語で偽9番)」を試したのだ。

「武藤は役割を見事にこなしてくれたうえに2ゴールを決めてくれた。それで、鹿島戦でも起用しようと思ったわけです」(リカルド・ロドリゲス監督)

迎えた鹿島戦、武藤が空けたスペースに飛び出した左サイドハーフのMF明本考浩に西のクロスが渡って先制。後半にもPKからDF槙野智章が追加点を奪い、スコアは2-1ながら完勝を飾るのだ。

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中盤ではFC琉球から加入したMF小泉佳穂が攻撃の“ハブ”として存在感を発揮。開幕前に負傷したMF関根貴大も第5節からスタメンに返り咲き、徳島戦ではヘディングで値千金の決勝点を奪取した。

武藤にポジションを取られた格好のFW杉本健勇も、清水戦では豪快なボレーシュートを突き刺した。何より前線で身体を張ってボールを収め、懸命にプレスを仕掛ける姿に、今季に懸ける気持ちが伝わってくる。

負傷で出遅れたFW興梠慎三がまだ本調子でないのが気がかりだが、4月1日には昨季のノルウェーリーグでMVPと得点王に輝いたデンマーク人FWキャスパー・ユンカーの獲得を発表。すでに来日を果たしており、隔離期間を終えたらチームに合流する。

さらに、負傷離脱中のDFトーマス・デンの復帰も間近だ。このU-24オーストラリア代表DFがメンバーに加われば、ビルドアップの形にさらなる変化がもたらされるに違いない。

リカルド・ロドリゲス監督が思い描く理想からは、ほど遠い。しかし、そのギャップは伸びしろに他ならない。小泉や明本がさらにチームの主軸に成長し、興梠、ユンカー、デンが加わったら、どうなるか……。妄想はふくらむばかりだ。

文・飯尾篤史

1975年生まれ。東京都出身。明治大学を卒業後、週刊サッカーダイジェストを経て2012年からフリーランスに。10年、14年、18年W杯、16年リオ五輪などを現地で取材。著書に『黄金の1年 一流Jリーガー19人が明かす分岐点』、『残心 中村憲剛の挑戦と挫折の1700日』などがある。

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J1 試合日程 | 配信・放送予定

18日(日)15:00 セレッソ大阪 vs 浦和レッズ(J1)

4試合ぶりの勝利を狙うC大阪は、ホーム4連戦の3試合目を迎える。ここ3試合はいずれも終盤に手痛い失点を喫しており、後半の試合運びには気をつけたいところだ。中3日と厳しい日程の中で勝点3をもぎ取り、次戦の大阪ダービーに弾みをつけられるか。

浦和は前節、徳島ヴォルティスを下して約2年ぶりとなる3連勝。主導権を握られる時間帯も多かった中で、GK西川周作がビッグセーブでチームを救った。今節出場すれば史上最年少でのJ1通算500試合出場を達成。3試合連続となるクリーンシートで大記録に花を添えたい。

日時対戦カードスタジアム配信・
放送予定
4月16日(金)
19:00
北海道コンサドーレ札幌
vs 横浜F・マリノス
札幌ド1-3
4月17日(土)
14:00
横浜FC
vs ベガルタ仙台
ニッパツDAZN
4月17日(土)
14:00
徳島ヴォルティス
vs 鹿島アントラーズ
鳴門大塚DAZN
4月17日(土)
14:00
アビスパ福岡
vs FC東京
ベススタDAZN
4月17日(土)
14:00
大分トリニータ
vs 柏レイソル
昭和電ドDAZN
4月17日(土)
15:00
湘南ベルマーレ
vs ヴィッセル神戸
レモンSDAZN
4月18日(日)
14:00
川崎フロンターレ
vs サンフレッチェ広島
等々力DAZN
4月18日(日)
15:00
名古屋グランパス
vs サガン鳥栖
豊田スDAZN
4月18日(日)
15:00
セレッソ大阪
vs 浦和レッズ
ヤンマーDAZN
4月18日(日)
17:00
ガンバ大阪
vs 清水エスパルス
パナスタDAZN

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