チームに3試合ぶりの勝点をもたらしたのは夏場に山形にやってきた若きアタッカーだった。
MF樺山諒乃介は1点ビハインドの75分にピッチに送り込まれた。入ったポジションはいつもの左サイドではなく右サイド。普段とは異なったポジションでの起用となったが、「練習でもピーター(・クラモフスキー監督)に『右』と言われていたのでよい関係性で出来た」と振り返るように終盤の猛攻に一役買うことになる。
そして、86分に大仕事をする。中央でFWヴィニシウス・アラウージョがボールを収めたところから、右サイドを駆け上がってきたDF半田陸へ。その間にゴール前に走り込んだ樺山は、半田のクロスにおしゃれなヒールシュート。「クロスが後ろに来たのでとっさの判断だった」と狙った形ではなかったことを明かすも、華麗な形でゴールに流し込んだ。
この素晴らしいゴールの裏にあったのは、1学年上の半田とのアイコンタクトだ。「いつも陸くんがクロスを上げるときは目が合っていて、今日も目は合っていた。少しマイナスに来たけど上手く当てられた」。コンビネーションの良さと冷静さの光ったプレーが劇的な同点ゴールとなった。
今季、樺山はJ1の横浜F・マリノスで開幕スタメンをつかみ取るなど、高卒ルーキーとしてはこれ以上ない最高のスタートを切った。
ただ、その後は思うように結果を残せず、夏に武者修行へ出ることを決断。挑戦の舞台に選んだ山形の地でも決して簡単な時間を過ごしているわけではないが、9月から10月にかけては9試合連続で先発出場を飾るなど、樺山は着実に経験を積んでいる。
まだ2試合ではある。だが、ホームのNDソフトスタジアム山形でゴールを決めた試合は負けなし。すでにファン・サポーターに顔と名前を覚えてもらえていることだろう。
高校からいきなり飛び込んだJリーグの舞台で、試合に出られる時間も、出られない時間も経験し、プロ1年目として充実の時間を過ごしている樺山。残り3試合でどんなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみだ。
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