昨夏、2年ぶりにユヴェントスの指揮官に復帰したアッレグリ。今シーズンはスクデット争いに絡むことができず無冠に終わったが、目標としていた4位でフィニッシュしてUEFAチャンピオンズリーグ出場権を確保し、来シーズンへの土台を作り上げた。
そんなトスカーナ人指揮官が『ダゾーン・イタリア』の「Teoremax」に出演。教え子であり、同じくトスカーナ出身のユーヴェOBバルザーリ氏の質問に答えた。まずは上位3チーム(ミラン、インテル、ナポリ)との直接対決において、1勝も挙げることができなかった点を問われると、自身の見解を示した。
「相手の方が強かったわけではない。だが勝てなかったということは、チームに何かが足りなかったのだろう。インテル戦のように素晴らしい試合をしても、負けたこともあった。こうしたことが起きるということは何かが足りないということを意味するはずだ」
レアルを拒否した理由
さらにアッレグリは、過去にレアル・マドリードから舞い込んだオファーを固辞した理由についても明かした。
「このユヴェントスでの挑戦のために断った。私にとって意欲が湧くものであったし、まだ小さかった息子のためでもあった。休養中の2年間は、自分のために活かすことができたように思う。家族や家、そして友人たちとの距離を縮めることができた」
ミランやユヴェントスにおいて、名プレーヤーを指導した経験を持つアッレグリ。自身のキャリアにおいて、指導して見たかった選手を問われると、PSGに所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシを挙げた。
「(ズラタン)イブラヒモヴィッチやクリスティアーノ・ロナウド、ロナウジーニョ、ロビーニョ、(アントニオ)カッサーノ、(アンドレア)ピルロ、(ジャンルイジ)ブッフォンなどカンピオーネ(王者)たちを指導してきたので、残るのはメッシくらいだよ。特にジジ(ブッフォン)は絶対的なフオリクラッセ(規格外の選手)だった」
ユーヴェを担うリーダーは?
続いてユーヴェ指揮官は、リーダーシップに話題が及ぶと、持論を展開した。
「リーダーシップは持っているか、いないかのどちらかだ。現在のユヴェントスでは、(ジョルジョ)キエッリーニの存在が重要だった。バルザーリやブッフォン、クラウディオ・マルキージオのようにね。今のチームには、将来を担えるリーダーが2人いる。(マタイス)デ・リフトと(マヌエル)ロカテッリだ」
「それに今年はダニーロもうれしいサプライズだった。彼は決して平凡にならず、必ずチームを最優先にして話をしていた。真のリーダーとは、あまりしゃべらず寡黙であるべきであり、常にチームを最優先に考えなければならない」
「ロッカールームに入るなり、『俺がリーダーだ!』なんて言うのは違う。チームが彼をリーダーとして認めなければならないからね。チームにおいては、技術面でのリーダーとカリスマ性を持ったリーダーが存在するように思う」
「ヴラホヴィッチは、彼なりにリーダーになれるかもしれない。気持ちが強い選手で、22歳であるにも関わらず、常に勝利を求めている。言葉を使ったリーダーというより、カリスマ性や気持ちの面でのリーダーになれるだろう」
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ディバラは自分を取り戻すべき
最後にアッレグリは、今シーズン限りでユーヴェとの契約を終えてチームを去るFWパウロ・ディバラにも見解を示した。
「彼は自分らしさを取り戻さなければならない。自身が“新メッシ”であるかもしれないという考えにとらわれてしまった時期があったように思う。他の選手のコピーになることはできない。特徴も違う。ただパウロはまだ、カルチョに貢献できることがたくさんある。並外れたクオリティや技術を持ち、神懸ったボールさばきでプレーする。だが彼は自身のクオリティに向き合い、集中しなければならない」
するとバルザーリ氏も指揮官に賛同。「実は私も最終戦で同じことを伝えた。『自分が何者であるかを忘れてはならない』とね。おそらく彼に対する期待が大きすぎたためか、自分1人で解決しなければならないと感じていたのだろう」と述べた。
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