議論の対象となったのは後半アディショナルタイム、90分+5分のシーンだ。
スルーパスに走り込んだ京都サンガの木村勇大がガンバ大阪のGK東口順昭と接触し、ペナルティーエリア内で倒されたところでホイッスル。主審は東口のファウルとし、PKの判定を下した。このPKにより京都が土壇場で追い付き、結果的に勝点1を分け合う形となったため、大きな注目を集める判定となった。
このシーンの映像を見返すと、東口と木村の接触がそれほど強くないように見え、厳しい判定との声もあった中、鈴木啓太氏は「PK」との考えを示した。
「ペナルティーだと思う。僕がガンバサイドなら『やっちゃったな』と思うだろうし、京都サイドなら『これはペナルティーでしょ』と思うはず。リプレイを見ても東口選手の右足が木村選手の右足に当たって動いている。だからPK」
選手目線でこのシーンを振り返った鈴木氏はさらにPKを与えてしまった東口のプレーに対しても言及。あの状況、あの時間帯での飛び出しについて「印象がよくないかな」と続けた。
「東口選手があそこで飛び出して滑る必要はなかったと思うし、それで足が触れてしまっているので印象は悪いと思う。どのくらいの接触があったのかは、実際に映像を見ても分からないくらいもの。だけど、あのパワーで行って足に触れてしまっているとなるとPKを取られても仕方ないと感じる」
鈴木氏の考えを聞いた家本氏も「100%とは言い切れない」と言いつつも、PKが妥当との意見を述べた。
この場面で主審が確認することは、「コンタクトがあるかどうかであり、コンタクトがあるとすれば、ファウルと言える程度のものなのか、アタッカー側にダイブを疑える様子があるかどうか」と話した家本氏は、実際にこのシーンの映像と照らし合わし、「コンタクトはあるし、ダイブを感じない。これでPKの可能性はある。次にコンタクトが反則と言えるほどのタイミングと加減かを見るけど、東口選手の足に木村選手の足が巻き込まれているような印象を持つ。やはり東口選手の判断は不用意だと思う」と説明した。
そして、審判のポジショニングの話に移ると、「東口選手と木村選手の接触の瞬間は主審のポジションが“串刺し”のようになってしまい、どれだけのコンタクトを確認できたかでいうと、そこまではできていないように感じる」としながらも「では、何を根拠にPKを判断したかというと、主審は東口選手がタックルに行き切ってしまっている印象を持つと思う。東口選手は止まろうとしているけど止まり切れずに体が流れてしまっている。だから、木村選手はコンタクトがあったから倒れたという印象を持ってしまいがちで、そう考えればPKは止むなし」と一連の流れを予測した。
ただ、絶対にPKが与えられるほど明確なファウルだったわけではなく、「試合中、今回のシーンに似たシーンは見たことあると思う。そのすべてで笛が鳴っているかと言われればそうではない」と時間帯や試合状況によっては“幅”が生まれるような判定であったことも確かであり、VARが介入しなかったことに関しても「映像でも接触があることは認められていて、レフリーの判定がフォローできるものだからだと思うし、逆にこれでレフリーが『コンタクトはあった上でPKにしない』となると、それはそれでVARの判断は難しい」とも考えを述べた。
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