現地時間6日にペスカーラで行われたビジャレアル戦をもって、今夏のプレシーズンのテストマッチをすべて消化したインテル。この5試合で浮彫りとなった課題が失点であることは、誰の目にも明らかだろう。シモーネ・インザーギのチームは、主力のミラン・シュクリニアル、ステファン・デ・フライ、アレッサンドロ・バストーニが同時先発したビジャレアル戦を含めたすべての試合において、相手にゴールを献上している。
機能しなかった中盤のフィルター
2-4の敗戦に終わったビジャレアル戦。インテルは少なくとも2回、中盤でボールを失って相手の急襲を受けた。1-1の同点の場面において生まれたビジャレアルの2点目は、中盤の新戦力クリスティアン・アスラニがビルドアップの際に犯した、わずかなミスがきっかけだった。
ビルドアップの段階でボールを奪われての失点は今回が初めてではないとはいえ、全体的に見ても、最終ラインの前の中盤において、フィルターが適切に機能していないことが確認できる。またマルセロ・ブロゾヴィッチの不在は、相手のボール支配時においても常に感じられた。新加入の20歳の逸材アスラニは、攻守両面において改善すべき修正点があると言えるだろう。
低すぎたディフェンスライン
インテルは、ビジャレアルとの90分間において、相手攻撃陣に5回も突破され、4得点を奪われた。3バックが自陣エリア内にまで後退し、ウナイ・エメリのチームに対してゴール前のスペースを与えすぎてしまったことが要因だった。
一方で、シュクリニアルやバストーニ、ダニーロ・ダンブロージオらセンターバック勢は、相手陣内でのファウルも目立った。相手陣内の前線付近でボールを奪おうとするインザーギの指示が垣間見えたシーンと言えるだろう。Getty
ショーウィンドーに並ぶシュクリニアル
フレンドリーマッチ5試合で9失点という結果は、インテル守備陣が依然として未完成であるということを意味する。その上、数カ月にわたって、守備の要であるシュクリニアルの移籍話が囁かれていることも、守備陣の安定を阻む一因となっている。
スロバキア代表DFの獲得に乗り出すパリ・サンジェルマン(PSG)は、現時点で決定的なオファーを提示していない。だが、もしインテルが移籍期間終了間際に収益を確保する必要性を迫られれば、シュクリニアルの退団が現実味を帯びる可能性は否定できない。
しかし、当初、後釜候補としていたグレイソン・ブレーメルはユヴェントスへと移籍。フィオレンティーナのニコラ・ミレンコヴィッチの獲得も、もはや消滅したように見える。そうなると、残るターゲットは、インザーギの教え子でもあるラツィオのイタリア代表DFフランチェスコ・アチェルビあたりになるかもしれない。
放送・配信予定
- レッチェ vs インテル
- 配信:DAZN
- キックオフ:2022年8月14日(日)日本時間3:45
- 会場:スタディオ・コムナーレ・ヴィア・デル・マーレ
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