ユヴェントスが今夏の移籍市場において狙いを定めたのは、34歳MFアンヘル・ディ・マリアだった。誰もが知る絶対的なフオリクラッセは、昨シーズン限りでパリ・サンジェルマン(PSG)を退団すると、ユヴェントスへフリーで加入した。
華麗なキャリアを築いたカンピオーネ(王者)ではあるが、初めてのセリエA開幕戦における活躍が約束されていたわけではない。それでもディ・マリアは、サッスオーロ戦の26分にマッシミリアーノ・アッレグリのチームのシーズン初ゴールをマークしたほか、エースのFWドゥシャン・ヴラホヴィッチへアシストも記録。試合全体を通して上質なパフォーマンスを披露し、ユヴェントスのファンを驚かせた。
ディ・マリア躍動の裏で何かが機能しなかった開幕戦
新戦力ディ・マリアの活躍により、前線において補強の効果が表れたユヴェントス。だがサッスオーロ戦においては、アッレグリや敵将のアレッシオ・ディオニージのコメントからも分かるように、すべてが円滑に機能していたわけではない。3-0で勝利を収めたものの、ピッチにおけるパフォーマンスからは、両チームの差がスコアほどに感じられなかった。
ディ・マリアとDFグレイソン・ブレーメルのデビュー戦のパフォーマンスは非常に良いものだった上、エースのヴラホヴィッチもすぐさま得点を奪うことに成功した。また両サイドのDFダニーロとDFアレックス・サンドロも主役級の活躍を見せた。ならば問題は、中盤にあると言ってよいだろう。実際、MFデニス・ザカリアとMFマヌエル・ロカテッリにより構成された中盤のコンビは、サッスオーロのパス回しに苦しめられた。
6年ぶりの復帰を果たしたMFポール・ポグバの負傷がアッレグリのプランに影響を与えたことは確かであろう。トスカーナ人指揮官は、中盤の新たな補強を要請しており、そのターゲットは、ディ・マリアの元同僚で同胞でもある、PSGのMFレアンドロ・パレデスと見られている。 Getty
同胞パレデスとの友情
28歳のアルゼンチン代表MFは、インスタグラムへの投稿からも分かるように、友人であるディ・マリアのユヴェントスでのデビュー戦に大きな関心を持っていたようだ。まさにアルゼンチン代表の2人の友人関係が、ユヴェントスの新たな補強において決定的な細部となるかもしれない。
ところでユヴェントスは、長らく前からパレデスと個人間で合意に至っている上、ディ・マリアからも好感触を得られたことで、獲得へ向けて残されたステップはPSGへのオファーのみとなる。アッレグリは、パレデスの獲得を心待ちにしており、彼の闘志とクオリティを求めている。
なおディ・マリアのデビュー戦で唯一、残念であったのは、アルゼンチン代表MFの65分の負傷退場だった。以前から苦しんできた左足内転筋のトラブルに顔をゆがめたディ・マリア。軽症との診断を受けたが、少なくとも10日間の離脱が予想されている。ピッチから離れることにはなるが、ユヴェントスのメルカートにおいて重要なアシストをマークするかもしれない。
文・マックス・クリスティーナ
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