セリエA第6節では、ナポリとミランが揃って勝利を収め、前節で単独首位に浮上していたアタランタと14ポイントで並んだほか、インテルも白星を挙げて暫定5位へと浮上した。そんな中、ユヴェントスOBのバルザーリ氏らが『ダゾーン・イタリア』の「Sunday Night Square」に出演。第6節の主役を演じた選手についてスポットライトを当てた。
がむしゃらなラスパドーリ
まずはスタディオ・ディエゴ・アルマンド・マラドーナで行われたナポリ対スペツィアにおいて、89分に決勝点を挙げたFWジャコモ・ラスパドーリ。1トップの位置で起用された22歳FWは、試合開始から低調なパフォーマンスに終始していたが、がむしゃらなプレーで試合終了間際に移籍後初ゴールをマークし、ナポリに勝利をもたらした。
ステファノ・ボルギ記者は、「ナポリ全体のパフォーマンスは悪くなかったが、ラスパドーリ自身はいくつかミスがあった。だがあきらめずにプレーを仕掛け続け、最終的に89分のゴールが生まれた。(ヴィクター)オシムヘンがいない中で、ラスパドーリが初得点を決めたことは重要だ」と振り返る。
エースのオシムヘンが不在のまま迎える次戦のミラン戦。誰が代役を務めるのかに注目が集まるが、ナポリOBのダリオ・マルコリン氏は、ラスパドーリではなく、FWジョヴァンニ・シメオネの先発を予想する。「(ピエール)カルルと(フィカヨ)トモリはいずれもフィジカルが強いDFだ。シメオネなら背後の選手のためのスペースをこじ開けることができるはずだ」と指摘した。
インテル守護神の反発心
続いて話題はインテルGKサミル・ハンダノヴィッチに。ボルギ記者は、トリノ戦で1-0とクリーンシートを記録した38歳守護神の反発心を評価している。
「インテルにとって決定的な役割を担ったと言える。(シモーネ)インザーギはターンオーバーと説明していたとはいえ、UEFAチャンピオンズリーグ(UCL)でスタメンから外れたことに対する反発心が感じられた。また相手の決定的なシュートへ反応してビッグセーブも披露し、批判やベンチの決定だけでなく、相手のシュートにも反発して見せた」
バルザーリ氏も「簡単ではなかったはずだが、経験豊かなGKとして実力を証明した。ただ、GKとは非常にデリケートなポジションだと言える」とインテルのベテランGKにコメントした。
終盤までスコアレスのまま進んだトリノ戦の89分、決勝点をもたらしたのは、29歳のMFマルセロ・ブロゾヴィッチだった。バルザーリ氏は、「重たいゴールだった。UCLでバイエルン・ミュンヘンに敗れ、反発心を示す必要があった。ホームで偉大な試合を見せることが求められる中、あのまま引き分けで終わっていたら厳しいことになっていただろう」と振り返った。
またマルコリン氏はアシストを記録したMFニコロ・バレッラを評価。「全員の真上を跳び越える切れ味のあるうっとりするようなパスだった」と述べた。
レオン王の不在でミランの光が消える?
最後にミランの若き逸材FWラファエウ・レオンが話題に。ミラノダービーではドッピエッタ(1試合2得点)を記録して王様級の活躍を見せ、サンプドリア戦ではゴールを演出した一方、後半開始直後の危険なオーバーヘッドシュートで2枚目のイエローを提示され退場処分となった。
マルコリン氏は、「退場させられてしまうから、もうオーバーヘッドシュートはできないね」と冗談を述べつつ、次節のナポリ戦へ“レオンのいないミラン”に関心を寄せた。
「これまでのミランは、常に“レオンのいるミラン”だったが、次戦でどんな代替オプションを見せてくれるのか興味深い。ユヴェントスも重要な選手を欠いているが、次はミランがその状況に向き合うことになる」
ボルギ記者も「レオンのパフォーマンスに関してネガティブな評価もあったが、ゴールを演出し、取り消された(シャルレ)デ・ケテラーレのシュートシーンも彼が作り出した。レオンはサンプドリア戦においても最も決定的な役割を担っていたと言える。彼の不在は非常に重いはずだ」と主張した。
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先に触れたように、対戦相手となるナポリもエースのオシムヘンを欠くが、バルザーリ氏はミランの方が代役選びに苦戦すると指摘する。
「2人の不在はどちらとも重いものだが、レオンの方が影響は大きいかもしれない。なぜならミランにおいて、彼しか灯すことができない光がある。他にレオンのような選手はおらず、その光が消えてしまう。一方でナポリにおいては、オシムヘンの代わりにプレーできる重要なメンバーがいる」
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