セリエA6試合を終えて4勝2敗で6位のインテル。ラツィオやミランとのビッグマッチに敗れたものの、前節のトリノ戦で勝利を収め、調子は上向き始めたように見えた。だが18日、今シーズンのダークホースとなっているアンドレア・ソッティル率いる4位ウディネーゼと対戦すると、開始直後にMFニコロ・バレッラのゴールで先制に成功したが、22分のオウンゴールに加えて終盤に2点を奪われ、1-3と敗れた。
中でも物議を醸したのが、試合開始からわずか30分ほどでインザーギが下した決断。インテル指揮官は、DFアレッサンドロ・バストーニおよびMFヘンリク・ムヒタリアンの2枚替えを敢行した。これには『ダゾーン・イタリア』の「Sunday Night Square」の解説陣も首をかしげる。ステファノ・ボルギ記者は、自身の見解を示した。
「私はかなり驚いた。インザーギは警告を受けた選手を交代させる傾向にあるが、まだ31分だった上、退場が差し迫っているような感覚はなかった。監督はチームにメッセージを送りたかったようだが、負けてもいないし、まだ30分しか経過していなかった。そこで重要な選手を2人も交代させるなんてね」
ユヴェントスOBで指揮官としての経験も持つチーロ・フェラーラ氏は、インザーギのチームが負けてしまったからこそ、結果的に批判につながったと指摘する。
「その評価は、試合結果にもよるだろう。もし勝っていたら、『チームに刺激を与えたかった』と言って済む話だった。だが負けてしまえば、わずか30分での交代であり、当然、こうした議論になることは避けられない」
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インテルは2人を交代させたから負けたわけではない
続いてミランOBのマッシモ・アンブロジーニ氏は、交代に疑問を呈しつつも、最終スコアに直接的な影響はなかったことを主張。セリエAでワースト5となる11失点を記録するなど低調なパフォーマンスの背景にメンタル的な要素を挙げた。
「だがインテルは2人を交代させたから負けたわけではない。あの交代は、シモーネのフラストレーションを映し出していたのだろう。奇妙に見える采配ではあるが、選手を交代させたから負けたという話ではないと考える」
「インテルは熱狂と落ち着きを失い、クオリティも集中力も失った。インテルはあまりにも失点が多い。持論だが、このチームは昨シーズンからの切り替えが上手くできていないように思う。ルカクの不在の影響もあるかもしれないが、昨シーズンは移籍した彼の穴を上手く埋めることができていたはずだ」
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ベンチへ下がったバストーニがいらだちを露わにしたように、インテル内ではシーズン開幕前から神経質になり過ぎている様子があったとボルギ記者は指摘する。
「インテルはプレシーズンからイライラしている様子がうかがえた。理由を見つけるのは難しいが、やはり昨シーズンの結末が後を引いているのだろう。昨シーズンは2つのタイトルを獲得し、素晴らしいシーズンだった。チャンピオンズリーグで良いパフォーマンスを見せ、リーグ戦でも最終節までスクデット争いを繰り広げたが…」
するとフェラーラ氏は、ボルギ記者の発言を踏まえて自身の見解を示した。
「だがタイトルを2つ獲得したことで、同時にハードルも上がる。それにファンは、スクデット奪還を求めているはずだ。今夏、重要な選手の退団もあった。それが大きなプレッシャーにつながり、こうして現在、最高とは言えない形で表面化してしまった」
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