J3は昇格を狙う上位6チームがぶつかり合う週末に。いわきには”優勝”＆”昇格”のダブルが決まる可能性も ｜ Jリーグ

J3昇格争いは、大きな局面を迎えている。

現在、勝ち点「69」を獲得している首位・いわきFCが、2位・藤枝MYFC、3位・松本山雅FCと勝ち点「6」差をつけ、今節にも昇格と優勝を決めるところまで来ている。ただもうひと枠の争いは、2位から4位の鹿児島ユナイテッドFCまでが勝ち点「3」差、厳しい立場に立たされている5位・今治FC、6位・カターレ富山にも数字上可能性が残されている。その中で迎える第32節は、上位6チームが潰し合う対戦カードが組まれており、昇格争いの分岐点となるのは避けられない。その対戦カードと共に昇格争いを展望する。

いわきFC（1位）vs鹿児島ユナイテッドFC（4位）

前節はテゲバジャーロ宮崎に敗れ、6試合ぶりの黒星を喫したいわき。ただ今節を勝利すれば、昇格と優勝が決まる可能性がある。藤枝もしくは松本が引き分け以下の場合は昇格が決まり、さらに共に引き分け以下の場合は優勝も決定。またこの一戦を引き分けても藤枝と松本が共に敗れた場合は、そのダブルを決められる。またホームで決められる絶好のチャンス。他会場の結果に委ねられるが勝って吉報を待ちたいところだ。

一方で鹿児島は、どうしても勝ち点3が欲しい状況だ。昇格圏とは勝ち点「3」差で、ここ3試合1分け2敗と勝利から遠ざかっている。今節の結果で何かが決まることはないが、藤枝と松本の結果次第では残り2試合で勝ち点「6」差とさらに厳しい立場となってしまう。それだけに何としても首位撃破を成功させ、昇格への勢いを取り戻したい一戦だ。

FC今治（5位）vs藤枝MYFC（2位）

今治は瀬戸際だ。今節対戦する藤枝とは、勝ち点「7」差。この直接対決に敗れれば、その時点で昇格レースから脱落する。ただ松本が勝利すれば、その時点で可能性は途絶えてしまうが、前節は、一時逆転を許しながらも富山との直接対決を制し、何とか希望を繋ぎ止めた。その勢いを今節も繋げたいところだ。

一方の藤枝は、10試合負けなしと好調ではあるが、ここ2試合ドローと足踏み。ただ前節は試合終了間際に追いつき、勝ち点1を死守し、この勢いを今節こそは白星に変えたい。得失点差では優位に立っているが、松本と勝ち点で並んでいる状況。この一戦を機に昇格への歩みを加速させたい一戦だ。

カターレ富山（6位）vs松本山雅FC（3位）

極めて厳しい状況に立たされている富山は、残り3試合を全勝しても藤枝と松本が現在獲得している勝ち点「63」までしか到達できない。さらに3連敗中とチーム状況も厳しく、さらに得失点差でもこの2チームを大きく下回っていることからほぼ昇格への道は閉ざされているが、この一戦でライバルを倒し、爪痕を残したいところだ。

一方の松本は、昇格への執念を見せ始めている。3連勝中の直近は、先行された２試合、同点に追いつかれた前節の信州ダービーと厳しい状況に追い込まれながらも最終的には全てのゲームを勝ち切ってきた。残り3試合のタイミングで藤枝と勝ち点で並び、あとはこの勢いをどこまで続けられるか。その分岐点になり得そうな今節の結果がカギを握りそうだ。

10月25日、Jリーグは2023シーズンのJ2ライセンス判定結果を発表している。すでにJ1ライセンスが発表されていた松本、鹿児島、富山に続いて、いわき、藤枝、今治にもJ2ライセンスが交付された。全6クラブに昇格の資格を保有する中で迎える今週末、上位3チームが昇格へ前進するか、後から昇格を狙う下位3チームが下克上を果たすか。J3昇格争いの命運を左右する第32節が大きな分岐点になることは間違いない。

J3 順位表

※第31節終了時点

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