京都サンガF.C. 対 ロアッソ熊本 の見どころ
いよいよ決戦の時を迎える。来季もこの舞台に踏み留まりたい京都とクラブ初のJ1まであと1勝と迫る熊本が火花を散らすJ1参入プレーオフ決定戦。京都がJ1クラブの意地を見せるか、J2で快進撃を続けてきた熊本が勢いで押し切るか。残るひと枠の来季J1で戦う権利を掴むのは果たしてどちらになるか。
京都は今季、12年ぶりに帰ってきたJ1で前半戦を9位という好成績で折り返したものの、後半戦は苦しい戦いが続き、最終的に残留争いを強いられてきた。それでも最終節のジュビロ磐田戦をスコアレスドローで終え、瀬戸際のところでJ1参入プレーオフ圏内の16位で着地。まだJ1残留への希望の光を灯している。
曺貴裁体制2シーズン目となる今季も攻守に渡ってアグレッシブなスタイルを継続し、特に球際や走力をベースにハイプレスで戦いながらも失点数はリーグ3位タイ。どんな相手に対しても常に前方向へのベクトルを貫き続けたサンガスタイルでこの一戦に臨むだろう。
今回のレギュレーションは、京都に有利な条件が揃っている。京都は、ホームで迎えられる上に引き分け以上の結果でJ1残留が決定。さらに直近のリーグ戦は、2試合連続スコアレスドローと無失点が続いており、京都の守備バランスを崩すのは決して簡単ではない。
その上で曺監督は、この一戦をホームで迎えられることをこう語っている。「今年素晴らしい成績を残されているロアッソさんとサンガスタジアムで試合ができることはポジティブ。終わった後に全員の選手がお互いの選手を讃えられるようなゲームにしたいし、非常に壮大で、皆さんが勇気をもらえるような空間や時間になってくれると思っている」。満員のサポーターの後押しを受け、京都は真っ向勝負を挑む。
一方の今季J3から昇格してきた熊本はシーズンを通じて安定した戦いぶりを続けて最終的にはプレーオフ圏内の4位でフィニッシュ。そしてプレーオフでは、1回戦で大分トリニータ、2回戦ではモンテディオ山形の2試合続けて2-2のドローで終え、J1参入プレーオフ決定戦に勝ち上がってきた。
ただ常にホームアドバンテージを得てきた2試合とは逆の立場となる。それでも貫いてきた前線からアグレッシブにハイプレスを仕掛け、ボールを保持しながら崩す攻撃的なスタイルで真っ向勝負を挑むだろう。曺監督も「自分達が信じたスタイルを一貫してやっていることは画面からも伝わってくるものがあった」と熊本の印象を語る。その上で1回戦ではMF坂本亘基、2回戦ではMF杉山直宏がここ一番でゴールを決めてきた。熊本の強みを最大限発揮するためにも両翼の二人の働きがカギを握りそうだ。
一つ懸念材料があるとすれば、ここ最近は複数失点が続いてしまっている点だ。勝たなければJ1への切符を掴めないことを踏まえても先制点を与えないことが理想的なゲーム運びになる。それでもプレーオフ2試合も一時は劣勢な展開を強いられながらも最終的には生き残ってきた脅威の粘りがある。「これが最初で最後。この1試合にかけるという気持ちは変わらない」と大木武監督。熊本もJ3から這い上がってきたチャレンジャーとしてこの一戦にも臨むだろう。
3年ぶりに開催されるJ1参入プレーオフ決定戦。現行のプレーオフでは、J2勢が18年(磐田2-0東京V)も、19年(湘南1-1徳島)もJ1の高い壁に阻まれてきた。3度目となる今回は、熊本がJ2初の快挙を成し遂げるか、京都が返り討ちにするか。運命の決戦は11月13日13:05よりキックオフを迎える。
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