サッカー日本代表は、カタール・ワールドカップ開幕前最後の強化試合でFIFAランク41位のカナダ代表と対戦する。
一度は諦めかけた舞台が目の前に近づいてきている。
9月12日、板倉は所属クラブでの練習中に左膝を負傷。怪我を負った瞬間は「間に合わないかもしれない」と思うほどの激痛が走った。結果、左膝内側側副靭帯部分断裂の重傷。長期離脱を余儀なくされた。
だが、検査の結果は負傷直後に感じていたものよりも軽く、そこから必死にリハビリを続けたことでカタールワールドカップに挑む日本代表の一員に名を連ねることになった。そして、迎えた中断前ラストゲーム、今月11日のドルトムント戦では後半43分から途中出場。大会直前に戦列復帰することに成功した。
もちろん90分間試合をやり切ったわけではなく、そこのコンディションをいかに上げていくかは初戦までの課題となる。そんな中、前日会見で森保一監督がカナダ戦の出場を明言。久しぶりに先発の出番が回ってくることになる。そういう意味でも、板倉にとって重要なカナダ戦となる。
「ドイツ戦の前にいいテストマッチになると思うし、個人としてもちゃんとスタートから試合に出るのは久々。もう1回、怪我しないようにというところはもちろん意識しながらやりますし、試合が終わった時に体が無事であることが大事。そしたら間違いなく、いいコンディションになってると思える。最初からしっかり集中して入りたいと思います」
ドバイに入った後に森保監督から先発を伝えられた板倉は、「僕自身も出るつもりでここまでやってきた。このカナダ戦ができると、個人的に間違いなくドイツ戦にすごく良い影響をもたらしてくれると思う」と一言。続けて、「今は本当にどの相手とやるにしても失点をしたくないという思いでやっている。明日もいい攻撃陣がいると思うのでドイツを想定しながら戦いたい」と語り、カナダ戦のイメージを明かした。
完全復活を見据える板倉は、カナダ戦でどんなパフォーマンスを見せるのか。最終ラインの鍵を握る男のプレーに注目だ。