土壇場でW杯出場のチャンスを掴み取った相馬勇紀がこの大舞台でどんな勇姿を見せるか楽しみだ。
日本代表には2019年の『EAFF E-1サッカー選手権』で初招集されたが、それ後しばらくチャンスが訪れることはなかった。しかし今年の同大会で再び選出されると、3得点2アシストの活躍で大会MVPに選出。そしてカタールW杯の切符を自らの力で切り開いた。
「やっぱり誰しもワールドカップが初体験のときがあるし、そこで結果を出せば全部を覆せる。自分の持ってるものを全部出して、得点で日本を勝利に導いていきたいし、やっぱりワールドカップは国民全員が応援してくれるので、日本を笑顔にできるような大会にしたい」
これまでもここ一番で力を発揮し、チャンスを掴み取ってきた。17日に行われた国際親善試合のカナダ戦(1●2)では、日本の先制点をマークし、本大会前にアピールに成功。W杯初戦のドイツ戦の直前に巡ってきたチャンスでも相馬はしっかりと結果で応えた。
「それこそE-1の時みたいにここで自分がひと皮むけなければとスイッチが変わる瞬間が今までもあった。追い込まれる前に自分でスイッチ入れて、とにかくずっとやってやると。メンタルでまとめちゃうのもよくないと思うけど、本当に気持ちの変わりようだったりとか、そこでだいぶ変わる。スイッチに入れながら体の部分と技術の部分を合わせていくことが大切だと考えている」。
試合前には自分自身を奮い立たせる”スイッチ”を入れるために自分の表情を鏡で確認するのがルーティンだと明かした。
「鏡に映った自分が、ちょっと目付きが悪いくらいになったときにスイッチが入っている。そういう時に点を取れたり、デュエルで絶対に負けないみたいなことがあって、そこはプロでずっとやってきて、ここ最近で分かったこと。それを最近やっていたらやっぱり集中できて、試合に挑めているかなと思う」。
23日のドイツ戦に向けては、「役割は相手がどうこうであんまり変わらない。得点を取ること、デュエルで戦うことと大きな軸は変わらない」と強調している。
W杯というビックチャンスで結果を残し、快速アタッカーにとって飛躍の大会になることを期待したい。