2日、FIFAワールドカップ（W杯）カタール2022のグループE第3節・日本代表vsスペイン代表戦が行われ、日本代表がスペイン代表に2－1で勝利を収めた。
勝利すれば、無条件で決勝トーナメント進出を確定できる一戦で、日本代表は戦前の予想通り前半開始直後からスペイン代表にパスを回される。11分にはFWアルバロ・モラタに先制点を奪われ、苦しい立場に追い込まれた。
だが、森保一監督がハーフタイムに修正をかけると、後半開始早々に早速結果が出る。48分、後半頭から投入されたMF堂安律がペナルティエリア手前右から左足を振り抜き、強烈なシュートをゴールに突き刺した。勢いに乗る日本代表は、その3分後に逆転ゴールを奪取。堂安がペナルティエリア右から中央にグラウンダーのパスを供給すると、ファーサイドに走り込んだMF三笘薫がゴールライン際から中央に折り返し、最後はMF田中碧が体で押し込んだ。三笘が折り返したシーンでボールがゴールラインを割ったかどうかをチェックするVARが発動したが、最終的にゴールが認められた。
終盤はスペイン代表の猛攻を受けたが、日本代表は全員一丸となって守備に徹する。試合は2－1で終了し、日本代表が史上初のW杯2大会連続となる決勝トーナメント進出を決めた。
試合後に三笘は、日本代表が“2強”と言われていたドイツ代表とスペイン代表を撃破した点について「ブロックを作って自分たちが組織的に守備をすればチャンスはあると思っていました」とコメント。第2節のコスタリカ代表戦に0－1で敗れて状況が厳しくなったなかで、最終的には首位通過を果たしたグループステージ3試合を振り返り「チームが徐々にまとまってきていて、3試合で終わるのはもったいなかった。素晴らしいクオリティの選手たちがいるので、また4年待つのは僕も苦しいことですし。みんなが全盛期の時にこういうチャンスは逃したくないという気持ちはありましたね」と、期する想いがあったことを明かした。
スペイン代表戦の逆転ゴールのシーンでは、三笘の“紙一重”のプレーが命運を分けた。
「もう1ミリ（ゴールラインに）かかっていればいいなと。ゴールが入った後はちょっと足が長くて良かったなと思いました」
VARの結果が出るまでの間は「もう、願っていました」と、気が気でない心境だったという三笘。自身の折り返しを押し込んだのが幼馴染の田中だったことも感慨深いようだ。
「ああいうふうにボールがバウンドするのは何か運があると思いますし、（田中）碧が得点を決めたというのも何かあるかなと。どうしてあそこにいたのか分からないですけど、彼は走力の部分だったり、守備でも頑張っていました。見えないところでの奮闘が得点に繋がったのは、彼へのご褒美だと思います」
日本代表は、ラウンド16で前回大会準優勝のクロアチア代表と激突。試合は6日の0:00（日本時間）に『アル・ジャヌーブ・スタジアム』で行われる。