14日に行われたFIFAワールドカップ(W杯)カタール2022の準決勝・アルゼンチン代表vsクロアチア代表戦のPK判定について議論した、元イングランド代表DFガリー・ネヴィル氏や元同国代表FWイアン・ライト氏らのコメントを、イギリス紙『メトロ』が13日付けで伝えた。
両氏は、試合を中継したイギリスの民間放送ネットワーク『ITV』に出演。同中継には、2003年から2012年にかけてプレミアリーグで審判を務めたピーター・ウォルトン氏も出演していた。
アルゼンチン代表とクロアチア代表が決勝進出を懸けてしのぎを削った一戦では、前半32分にアルゼンチン代表がPKを獲得。DFライン裏へと浮き球のスルーパスが供給されると、抜け出したアルゼンチン代表FWフリアン・アルバレスが飛び出してきたクロアチア代表GKドミニク・リヴァコヴィッチと交錯した。このPKをFWリオネル・メッシが確実に決め、アルゼンチン代表が先制に成功。試合は、その後にアルバレスが2ゴールをマークし、アルゼンチン代表がクロアチア代表を3-0で下している。
先制点に繋がったPK判定の場面については、中継の出演者たちの間で議論が紛糾。ネヴィル氏は「アルバレスがGKにそのまま突っ込んでいって倒れたんだ。これはPKではないよ。もし、GKがアルバレスに向かっていって倒したのであれば、十分にフェアな判定だが」とコメントすると、ライト氏も「あの場面でアルバレスはミスキックをしている。GKは何もできず、ただ立ち尽くすだけだった。アルバレスが彼(リヴァコヴィッチ)にぶつかっていったんだ。主審は再チェック(オンフィールドレビュー)をしようともしなかったし、理解できない」と同調した。一方で、ウォルトン氏は「正しい判定が下された」と主張し、PK判定に異議を唱えるネヴィル氏やライト氏に対して次にように反論した。
「ボールにチャレンジしたGKが相手選手にぶつかったなら、それはファールにならざるを得ない。相手選手の進路上にいるのだから、前進を妨げたことになる。ボールへのチャレンジがミスになって相手選手に接触すれば、必ずファールになるんだ」
その後も、「アルバレスが意図的に衝突を誘発した」とするネヴィル氏・ライト氏側と、「リヴァコヴィッチが進路を妨害した」とするウォルトン氏の間で議論は白熱。同じく中継に参加していた元アイルランド代表MFロイ・キーン氏は「クロアチアのディフェンスは全体的に悪かったが、私もあれがPKだとは思っていない。GKは他に何ができただろう?」とネヴィル氏やライト氏に加勢していた。